「この下か?」
「うん!」
橘花に呼ばれ、左京は庭に駆け出してきた。
この下になにかある。
そう橘花が言うのだ。ずっと庭を掘り続けてきた橘花の言葉を、左京は疑わなかった。
「ちょっと手で掘り返してみよう。」
「ワタシがやるわ。」
「いや・・・男手の方がいい。・・・確かギルがいたな。」
「じゃ、呼んでくる!」
間違いない。そう確信できる。
ここに・・・何かが隠されている。
「ここを掘ればいいのか?」
「ああ!」
「植え込みが邪魔だな。」
「抜くか。」
二人がかりで木を抜き、地面を掘ってみると、何かが現れた。
「なんだ?これ・・・。」
「土の下に・・・。」
「そっちからも掘ってみよう。」
「おっと・・・こいつは・・・。」
「この場所は・・・当たりだな。」
「・・・見ろよ。これ。」
土を少し掘り返して払い除けると、その下から岩盤のようなものが現れた。
「排水溝・・・?」
「下水も通ってない場所にか?ダミーだな。こいつは・・・。」
「こんなものがあったなんて・・・。」
「上から花を植えて隠していたんだ・・・。気付かないはずだ。」
「外れないな。岩盤に固定されてる。」
「・・・壊すか。」
「ああ。」
「よっ・・・と。」
「手伝おうか?」
「いや、大丈夫だ。」
「・・・うん。やっぱり下は空洞みたいだぞ・・・。」
ギルがあっという間に岩盤を叩き壊す。
すると・・・
「見ろ。」
「やったな!」
壊した岩盤の下から・・・
地下に降りる階段が、忽然と現れた。
「降りてみるか?」
「もちろん!」
「橘花!圭介さんを呼んできてくれ!」
「うん!」
「それから・・・エリックに連絡するんだ!」
「分かった!」
「・・・チャールズ・・・。待ってて・・・。」
もうすぐ・・・あとほんの少しでチャールズの悲願を叶えることが出来る・・・。
胸が昂ぶる。
そこにはいったい・・・何があるというのだろうか・・・?
「ん・・・なんだここは・・・?」
階段を降りてみると、そこはかなり狭いスペースで、昔、貯蔵庫に使われていたことを彷彿とさせた。
壁のランプに明かりを灯すと、部屋全体がぼんやりと浮かび上がってきた。
「ふ・・・ん。狭いな。」
「なんか、ひんやりするね・・・。」
「圭介さんは?」
「みんなに声かけて、すぐ来るって。エリックにも連絡してくれるって!」
「そうか。」
「でも・・・こんな狭い場所に何が・・・」
「これだけじゃない筈だ。何かここにある。じゃなきゃこんな場所を隠して作るわけがない。」
「ちょっとこいつを崩してみよう!こういうところになにかあるってのが、相場じゃないのか?」
「そうだな。・・・いや・・・。」
「・・・ん?」
「・・・なんだ?これ・・・。」
左京が、足元に何かあることに気付いた。
「ギル。そっちじゃない。」
「ん?」
「ここになにかある。」
「こいつがおそらく・・・スイッチだ。見たことないか?こういうの。」
「あ・・・エジプトで・・・。」
仕掛けが作動する石版。
確かエジプトに行った時に、こんな石版をいくつも見た。
「あれあれっ?こんな地下室があったのかー。」
「ダニエル、いたのか!」
「仕事、休みだもん。」
「見ろよこれ!」
圭介から、地下室が見つかったと聞き、ダニエルも降りてきた。
「なんだ?これ。乗ればいいんじゃん?」
「・・・よっ・・・と。」
ダニエルが石版に乗ると、ごごごごご・・・とかすかに音が響いた。
「おおおおおお・・・。」
「ん?・・・音が・・・止まった?」
「あれ?」
「んんっ!?なんにも起こらない・・・。」
「・・・そうだな・・・。」
音はすぐに止み、何かが動いた気配もない。
「なんで?」
「おっ。そいつが何かの仕掛けかい?」
「いや・・・でも、なんにも起こらなくって・・・。」
「ふむ・・・。おかしいな・・・。」
「・・・そうね・・・。」
「どう思う?」
「あれが仕掛けじゃないのかな?」
「いや、仕掛けに間違いないとは思うんだけど・・・。」
「・・・ダニエルじゃダメなんじゃない?」
「ん?」
「例えば・・・あそこにチャールズの像を置いてみるとか。」
「チャールズの像?けど、ダニエルが乗ってみても何も起こらなかったのに・・・。」
「・・・いや、左京。試してみよう。ここにあの像を持ってくるんだ。」
直感でしかなかった。
だが、この石版が仕掛けであることは間違いないと左京が言っている。
現に、ダニエルが乗ると、かすかだが音が響いた。
ここから先に進むためには、なにか条件が必要なのだ。
ならば、像を置いてみればどうだろうか、と単純に、橘花は思ったのだ。
「・・・さて。どうだ。」
三人がかりでチャールズの像をこの地下室に運び込み、石版の上に設置した。
「あ・・・なんか、音が・・・・。」
先ほどと同じ、地響きのような音が響き始め、それが次第に大きくなっていく。
「・・・あっ!!」
一際大きな音が響き渡ったかと思うと、そこに・・・隠し扉が現れた。
「正解だったんだ!さすがだな。橘花。」
「なんとなくそう思っただけなの。」
「たぶん・・・ダニエルの体重じゃ、軽すぎたんだ。チャールズは体格のいい人だったんじゃないか?氷の比重は、人間の比重とほぼ同じ。忠実に再現したチャールズの像・・・つまり、チャールズ自身があそこに乗らないと、先には進めないようになっていたのかもしれない。」
「そうなんだ・・・。」
「とにかく、これで先に進める。」
「うん。」
「・・・と思ったら・・・」
「また行き止まりだよ・・・おい。」
「参ったね。こりゃ。」
「・・・いや、待て。まだ音が・・・。」
地響きのような音は、まだ鳴り止んでいない。
「こいつで叩き壊してやっか!」
「案外、それが正解かもよ?やってみれば?」
「・・・ってこんなので壊せるかよ!ばかぁっ!!」
・・・とダニエルが嘆いた瞬間・・・
「開いた・・・。泣き落としが通じたか?」
そしてその先には、さらに階段があった。
会社の子が、「クレメンタイン・シェア・ハウス」のダイジェスト動画を見たそうです・・・(ノ_-。)
ワタシのYouTubeのチャンネルは教えてるけど、まさか見られるとは思わなかった・・・。
で、その子は、「左京くんがいい!!」と言っていました。
いや、左京くん、って年じゃないのよ。左京くんって・・・。
ユズさん ( ´ー`)ノ コンチャ
返信削除はぅ~~やっと追いつきました♪
ワクワクドキドキしながら読み進めていましたっ!
でもでも・・あ~~んここで終わっちゃった><w
泣き落としで開いた~~~っ!(つ∀`*)っ))⌒☆きゃはは
んでんでどうなるの?!
さすがエジプトの仕掛けを長年やっていたユズさんっ!
すごいですねぇ~~
まったく知らないぽよ~んはほんっとワクテカしてますw
それと・・動画っ!!
実はすぐにコメント残したかったんですが
途中だし全部読んでからと思ったら
そのあとまったく頭に入らず・・
動画が衝撃すぎてですwww
っで、今日再度読み直したッとわけでっさぁぁ~( ´艸`)
いやぁ~すごいjpgの数でしょ~~
しかも細かく細かく繋いでの9分・・
時間かかりませんでしたかぁ~
さすが才能あるとネコちゃんで思ってましたが
素晴らしかったです☆
感動の一言っ!
大いに刺激されました~っ!ほんっと凄いです!
っで・・ぽよ~んも
「風のなかへ」のプロモ?wダイジェスト?w
作ってみたくなりましたっ!
作品の途中なのでまだまだできませんけどね( ´艸`)
あぁ~楽しみが増えてゆくぅ~~♪
そぉ楽曲はね・・
著作権があるので好きな歌とか勝手に載せれないんですよね~
でも無料で配信してくださっているオリジナルの
素晴らしい楽曲がいっぱいありますので
それを使わせていただいてますです。
ユズさんの選択したクラッシックよくあっていて
ステキでしたぁ~☆
この後どんな仕掛けでどんな状態で見つけることができるのかっ?!
楽しみにまたきまぁ~す☆
お身体の方はいかがですか~。
明日から少し暖かくなるようですね。
十分に休息をして体調整えてくださいね☆
ぽよ~んさん、こんにちは!!
返信削除んふふ~♪やっとここまできたーっ!!って感じです。
長かったなぁ。ここにくるまで。
wktkしちゃう?ん~・・・でもねーこの先は~・・・ごにょごにょ・・・後で左京が説明してくれます(^_^;)ゝ
動画はね~、あー・・・こういうの作りたいっ!ってパッと思って、えいや!って勢いで作っちゃったんですよー。
画像、何枚くらい使ったんだろ・・・。
200枚くらい?
時間はね、3日くらいかかったけど、なんだか作ってて自分がすっごく楽しみで、ワクワクして・・・自分が作ってる話なのにね。
映画の予告編って、こういう作りになってるよなぁ、って思い描いて、作っちゃった☆
あ~・・・ネコちゃん動画もそうなんだけど、自分が楽しくって作ってるんで、大変とかあんまり思わないんだけど、才能とかじゃないんでw
ぽよ~んさんの方が才能あるっしょ!!
ワタシのは、自分が楽しいだけの動画なんですよ~(^-^)
ぽよ~んさんのダイジェスト動画、見たい!見たいっ!!
物語の後半になったらぜひぜひ!!
はぁとナーズのダイジェストとかも見てみたいなぁ(*^-^)♡
選曲はね、マニアックな音楽じゃなくって、誰もがどこかで聞いたことあるのを使いたかったんです。
その方が見やすいかな、って思って。
でも、ぽよ~んさんのとこで使ってるオリジナル曲も、全部ステキですよね~。
う・・・身体はね、持病みたいなもんなんで、だましだましやってます(^_^;)
でも、だいぶ調子良くなってきたんで、暖かくして寝ま~す!