どうして道路を渡るの?

ようこそ、いらっしゃいませ!

こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。

*改めてごあいさつ*

長きにわたり、放置していてすみませんでした。

いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。

やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。

「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。

本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。

お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

主役ふたり、やっと揃いました。

Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか

最終更新日 2015.04.03

金曜日, 3月 11, 2011

夢の続き

※最初に謝っときます。すんません・・・。


「う・・・ん・・・。」







「橘花・・・愛してる・・・。」
「左京・・・。」

「・・・ね、左京・・・。」
「ん?」

「ワタシが・・・してあげる・・・。」
「え・・・。」

「・・・ね、じっとしてて・・・。」
「そ・・・そんなの・・・。」

「あ・・・橘花・・・そんなこと・・・。ダメ・・・。」






「う・・・。」

「はっ・・・。」

「ゆ・・・夢か・・・。そう・・・だよな・・・。」

「やべー・・・。目が覚めてよかった・・・。」

橘花を抱きたい、という欲望が大きすぎて、こんな夢を見てしまうのだ、と左京は飛び起きた。
あのまま・・・夢の続きを見続けていたら、大変なことになっていた。
「・・・圭介さん・・・気付いてない・・・よな・・・・?」

もしや、声でも上げていなかっただろうか・・・と不安になった。
「俺・・・相当溜まってんな・・・。」

このままでは、とても眠れそうにない。
左京は足音を忍ばせ、階下に降りた。

「んっ・・・。」

「・・・う・・・。」

「あぁ・・・っ・・・。」

「・・・んっ・・・。」

「あ・・・。」

「き・・・橘花・・・。」

「うっ・・・。」

「・・・ふぅ・・・。」


「・・・。」

「・・・しかし・・・。」

「・・・この年になって自家発電とは・・・情けない・・・。」

生々しい夢のせいで、どうにも自分で処理しなければならないのが情けなかった。
橘花の肌の温もりや、熱い舌使いまで感じるような・・・そんな夢だった。
「こりゃ、早急になんとかしないと・・・。」

激情に駆られて、何かしでかしそうで怖い。
早く橘花にちゃんと自分の決意を伝え、ちゃんと抱かないと・・・頭がおかしくなりそうだ。

「・・・っと失礼!」
「いや。大丈夫だよ。(・・・あぶねー・・・)」

「・・・お前、ひょっとしてもう起きたの?今、何時だ?」
「三時半だ。左京、お前は?」
「あー・・・なんか目が覚めちゃって・・・。」

「も一回寝よ。」
「ああ!おやすみ。」

「こんな時間に目が覚めるなんて・・・よっぽどイヤな夢でも見たんかな?」

「・・・っていうか・・・なんかイカ臭いよな・・・1号・・・。」
「ぴー・・・」
「・・・なにやってんだ?あいつ・・・。」



「な、橘花。今日、ちょっと出掛けないか?」
「え?」

橘花を抱きたくて堪らない。
どこかに誘い出して、そして二人きりで過ごしたい、人目を憚らず抱き合いたい、と思っていた。
「え・・・あ・・・ワタシ、今日用事があって・・・。」
「・・・どっか行くの?」

「エリックの・・・ところ。」
「あ・・・遺産のこと・・・話に行くの?」
「うん。」

「どうするか決めたんだね。」
「うん。実はね、エリックに、使い道を考えて、って言われた時に、もう決めてたの。」
「そっか。・・・一緒に行こうか?」

「・・・左京、仕事は・・・?」
「別に毎日行かなくってもいいさ!夜でもいいし。」

「ダメよ。ちゃんと行って。それに・・・一人で話したいから。」
『・・・あ・・・吸い込まれる・・・。』

・・・と思った時には、もう遅かった。

「橘花・・・。」

「ん・・・。」

「・・・ん・・・っ・・・。」

「・・・さ・・・左京・・・。」

「く・・・苦しい・・・。」
「・・・あ・・・ゴメ・・・。」

「・・・そんなに激しくしないで・・・。」
「・・・ゴメン・・・。」

「じゃあさ・・・迎えに行くよ・・・。」
「ううん。パパに迎えに来て貰う。もう頼んであるの・・・。」

「なんだ・・・そっか・・・。(ちぇっ・・・圭介さんじゃしょうがないな・・・)」

『・・・ってか、俺・・・またやらかした・・・。ちくしょ・・・今夜もまた自家発d・・・(ry』


『・・・左京・・・やめて・・・。』

抱き締められ、激しく口付けられて、橘花は身体の芯が熱く疼くのを感じていた。
左京のことが好きでたまらない。
抱かれたいと思うし、抱き締めてあげたいと思う。
『・・・止まらなくなる・・・。』

抱きすくめられると抗えなくなる。
けれども、そんな激情に身を任せてはいけない。
きっと・・・また左京に抱かれれば・・・左京を自分だけのものにしたくなる。
『・・・自転車・・・やめとけばよかった・・・。』

左京に突き上げられた時の感覚を思い出しそうになる。
「あ・・・あの家かな・・・?」

そんなことを考えながら、自転車を走らせていたが、やがて、町のはずれにぽつんと建てられた家が見えてきた。
ここがエリックの住まいだった。

「いるかな?」

来る前に連絡を入れてみたのだが、電源がオフになっていた。
恐らく仕事中だったのだろう。
いなければまた来ればいい・・・と思っていたが、橘花がここに来るのが窓から見えたのか、エリックが飛び出してきた。
「橘花ちゃん。よく来たね。」
「うん。」

「さ、入ってくれたまえ。」

エリックに導かれ、橘花は家の中に足を踏み入れた。
「エリック・・・一人暮らしなの?」
「ああ。そうさ。」
「男やもめの所帯って感じ・・・牛乳パック落ちてるし・・・。」
「・・・掃除する暇がなかったんだよ・・・。」

さほど散らかっているわけではなかったが、広さの割には物が少なく、あまり生活感のある家ではなかった。
「・・・橘花ちゃん。遺産の話をしにきてくれたんだね。」
「うん。」

「向こうに座って、ゆっくり話をしようじゃないか。」
「ううん。長居するつもり、ないから。ここでいいの。」
「・・・そうなんだ・・・。残念・・・。」

「・・・じゃ、早速聞こうか・・・。」
「うん。まず一つ目。ワタシはクレメンタインの名前を継ぐつもりはないから。」
「え・・・。のっけからそれかい・・・?」

「橘花・クレメンタインなんて、収まり悪くってイヤよ!」
「う・・・いや、しかし・・・それでは事業団のメンバーが納得しない・・・。」

「・・・でもね、クレメンタインの名前は、この街に残したいの。」
「お・・・。」
「だから・・・街の美術館を買い取って?新しく建ててもいいわ。そして、そこを『クレメンタイン記念館』って名前にして。」

「そこにクリスの絵を飾るの。・・・あの地下室みたいに、クリスの絵を壁一面に飾って・・・その真ん中に、チャールズとクララとそして・・・クリスのお墓を置いて欲しいの。クリスのお墓もちゃんと作ってあげて?あれじゃ・・・可哀想だもの・・・。」
「き・・・橘花ちゃん・・・。」

「そのくらい、お安い御用だ!」
「ホント?よかった・・・。」
「何を言ってるんだ!!そんなんじゃ、まだまだあの遺産は使いきれないよ!!」

「じゃ二つ目。病院を買い取って?そして、そこも、『クレメンタイン記念病院』って名前にするの。」
「病院・・・?なぜ・・・。」

「だって・・・ダニエルが、自分の家を再興したいって言ってたから。ダニエルを院長にしてあげて欲しいの。」
「いや・・・それは・・・。」
「出来ないの?」
「そんなことはあの遺産があれば簡単に出来る!そうではなくて、君がなぜ人の為にそこまでする必要がある!?」

「あの遺産は、必要としてる人の為に使うべきよ。三つ目・・・。」
「橘花ちゃん!」

「聞いて。三つ目。あの家・・・クレメンタイン・ハウスは、そのまま今まで通り、エリックたちが管理して。」
「ん?」
「あのまま・・・シェア・ハウスとして、残して。そして・・・夢を追ってこの街に来る人たちに、無料で貸してあげて欲しいの。」

「ワタシ・・・あの家でいろんなことを学んだわ。いろんな体験したし、素敵な仲間とも巡り合えた。だから・・・夢を追ってる人たちに、夢の続きを出来るだけ長く、見せてあげて欲しいの。貧乏とか、お金持ちとか、男とか女とか年齢とか・・・そんなのはどうでもいいの。ただ・・・夢を追ってる人なら・・・条件は、それだけでいい。」

「橘花ちゃん・・・。君はあの家には・・・?」
「だって、ずっとツイン・ブルックにいるわけじゃないわ。」
「え!?それはいったい・・・。」
「・・・結婚して出て行く事だってあるでしょ?」
「それはそうだが・・・。」

「遺産の残りは・・・事業団でちゃんと管理して。そして、今まで通り、街の発展の為に尽くして欲しいの。」
「ちょ・・・ちょっと待ちたまえ!じゃ・・・橘花ちゃん・・・君は!?君のための遺産なのに・・・。」

「ワタシはあの絵を貰ったわ!あれだけで、クレメンタイン家の謎を解いた対価には十分すぎるほどだわ。」
「そ・・・そんな・・・。」

「それと・・・クリスから才能を貰った。それだけで・・・もう十分・・・。」
「そ・・・それでは事業団のメンバーが・・・。」

エリックにしてみれば、橘花の話は到底納得出来るものではなかった。
それでは、我々が困る、と言い掛けた時、誰かがこの家を訪ねてきた。

「橘花。話は終わったかい?」
「圭介さん!」
「パパ、ちょうどよかった。」

「襲われてないかい?」
「大丈夫!そんな隙、与えないもん。」
「ふ・・・二人とも・・・ひどい・・・。」

時間を見計らって迎えに来て欲しい、と橘花は圭介に伝えてあったのだ。
「話は終わったわ!パパ、帰ろう!」
「うん。」
「ちょ・・・ちょっと待ってくれ!」

「いかん!橘花ちゃんは我々の上に立ち、クレメンタイン家の・・・。」
「お前・・・橘花の決定に従うって言ってなかったか?」
「う・・・しかし・・・。」

「・・・エリック。じゃ、こういうのはどう?」
「ん?」

「クレメンタイン家の当主としての命令よ!ワタシを祭り上げたりしないこと!今の話・・・必ず守ること!」
「ふむ・・・そりゃいいや。」
「け・・・圭介さんっ!橘花ちゃんっ!!」

「必ず守って。それが・・・チャールズの・・・クリスの血を引くワタシの望みなんだから。」
「・・・。」

そんな風に言われると、エリックは黙り込むしかなかった。
これで・・・また事業団のメンバーに責められる・・・そう思うと気が重かったが、橘花が、クレメンタイン家の血筋の者が決定したことに、アーネストの血を引く一族が、異を唱えることなど出来なかった。

2 件のコメント:

  1. yuzuさん、こんにちは。
    地震の影響は大丈夫ですか?
    私は千葉県民なんですが、
    コンビナートでは火災もありまして怖かったです><
    余震があるので昨日の夜はなんだか眠れませんでした。
    なんだか気になる絵があるのですが~
    改めて物語は読ませて頂きます!

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  2. Naonさん、こんにちは!
    ウチとこは福岡県なので地震の影響は特にありません!
    千葉!千葉の方、かなり揺れたようなので、本当に怖いのではないでしょうか。
    どうかご無事で・・・(>_<。)
    ちょっと流れが止められなくって、更新はしていますが、読むのは落ち着いてからにされた方が良いと思います。
    でも、みなさんが落ち着いて、ここに来て元気になってもらえれば、良いな、と思って、更新は進めておきますので・・・!
    どうかお大事に・・・。

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