「・・・ったく二人して同じ日にあの世に逝っちゃうなんて・・・。」
「俺・・・どうしたらいいんだよ・・・。」
一晩この家で過ごし、起きても、もう以蔵とヒイナさんの姿はありません。
「・・・とりあえず・・・墓だな・・・。」
長男の務め、とばかりに、二人のお墓を建てる左京。
「さっ。これでどうだ?二人とも。」
ここからの眺めが大好きだった二人のために、灯台が見えるように寄り添うようにして建ててあげました。
「お母さん・・・おじいちゃん・・・。」
「最期・・・会えなかったな・・・。」
「うん・・・。」
儀助と宗太も一夜明けて、駆けつけてくれましたが、寂しそう。
「お父さん・・・大丈夫・・・?」
「ううっ・・・。両親をいっぺんに亡くすなんて・・・俺って可哀想な子みたいじゃん・・・。」
「お父さん!こんな時は楽しいこと考えようよ!ライブのこととか!」
「ライブかぁ・・・。」
「ライブとか言われてもなぁ・・・。俺、あんまり売れてないんだし・・・。」
『お父さん・・・自分が売れてるって気付いてないんだ・・・。』
左京、ぼんやりした子なので、自分がロック・スターで、きゃあきゃあ言われる身分だってことに気付いてません。
ロック・スターに昇進すると同時に世帯を分けてしまったんで、サイン会とかもしたことないし。
「お父さん、売れてるよ!だって、ボクのクラスメイトなんかみんな、お父さんのこと知ってるよ?」
「うん?いや・・・そうか・・・?」
「宗太、そのことなんだがなぁ・・・。前々から考えてたんだけど、ここじゃ売れないから、いっそのこと他の街に行って、実力を試したいって思っててな。」
「他の街って?」
「ん。ツイン・ブルックってとこ。ちょっと遠いけど、そこのレーベルの人に誘われてて・・・。父さんも母さんも亡くなって、俺、この街にしがみつく理由がなくなったから、いっそのこと・・・。」
「ツイン・ブルックかぁ・・・。聞いたことある・・・。」
「お前はまだ、ハイスクールも卒業してないし、今まで通りケンシロウ兄さんに世話に・・・。」
「ううん。ボク、お父さんと一緒に行くよ!」
「え?」
「確かツイン・ブルックって、有名な彫刻家とかいるんだよ!ボク、絵だけじゃなくって、彫刻の勉強もしたいからさぁ。」
「ホントか!宗太!ありがとう!!」
「儀助はどうするかな?」
「兄ちゃんは・・・。」
儀助も一緒に行ってくれる、と思っていた左京だったのですが、
「・・・え?ツイン・ブルック?ボク・・・ここを離れたくないな。」
「カノジョがさ、まだ学生だし、遠距離恋愛なんて、ちょっとね。」
「お前はっ!高校生と付き合ってんのかっ!?」
「わわっ!!健全な付き合いだってば!!ボクだってこないだまで高校生だったんだし!!」
「・・・それもそうか・・・。仕方ないな・・・。」
「お父さん、ボクはカノジョなんかいないから大丈夫!ねっ?ねっ?」
「・・・お前・・・俺に似てるなぁ・・・。」
儀助はサンセット・バレーに残り、左京と宗太は、ツイン・ブルックという新しい街に旅立つことになりました。
「兄ちゃん・・・。」
「ん?」
「お父さんが、ケンシロウおじさんに迷惑かけないようにって。」
「・・・うん。」
「でね、一人で生活できるようになったら、この家は兄ちゃんが使ってくれって。」
本当は、儀助も一緒に行きたかったんですが、彼女と離れるのがツライし、宗太が一緒に行ってくれるなら安心だ、という思いもあったんです。
旅立ちの時がやってきました。
「宗太・・・。」
「ん?」
「お前・・・ホントにいいのか?」
「当たり前じゃない!新しい街でいろんなことやりたいな!爆発とか。」
『・・・爆発・・・?』
宗太が聞いているツイン・ブルックの噂。
⇒街のいたるところで、スクラップを爆発出来る。
「あ!そうだ。ちゃんと墓石は持って行かなきゃな!」
「あと、おじいちゃんの絵!」
形見分けで、いろいろなものを貰いました。
左京は、ヒイナさんの形見のエレキ・ギターと以蔵のヘビ遣いのカゴ。
儀助と宗太は、ムードレット・マネージャーやコレクションヘルパーなどの報酬でもらえる物など。
「父さん・・・いつの間に母さんの写真なんか・・・。」
もちろん、これも貰っていきましょう!
本当は・・・こうやって二人で永遠に灯台を眺めていて欲しいけれど・・・。
左京と宗太と一緒に、新しい街で安らかに眠って貰いたいと思います。
長い間、このお話にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
コメントをくださった皆様、いつも二人を暖かく見守ってくださった皆様、たまたま覗いちゃった方、初めて来てみたらこんな展開になっててビックリしちゃった方、とにかく、すべての方に感謝いたします。
どんなにお礼を言っても言い尽くせません。
本当に本当に、こんな、なんの変哲もない二人の日常生活を見ていただいて、ありがとうございました!!
こんばんわ~♪
返信削除とうとうエピローグですね。
後書きも拝見しましたが、あえてこちらの方にコメントさせていただきます。
まずは、本当にお疲れ様でした!
今頃グッタリですね(笑)
以蔵とヒイナさんは別の世界へ旅立ちましたが、
最後は二人仲良く旅立てたので、淋しいけど
『よかった、よかった』と言う感じになりました。
本当のハッピーエンドですね♪
さて、左京と宗太君は別の町へ。
と言う事は次の出演決定ですかね(笑)
左京は是非とも~!!
でも、二人が亡くなった後の途方にくれた時の左京、
ちょっと可愛かった(笑)
ギュウしたい(笑)
すみません…悲しい場面なのに…
よく考えたら左京は両親を二人とも亡くしたんですよね…。
違うわ、ユリアさんもだから孫を除いて自分一人だけに
なっちゃったんだ…。
そう考えると切なくなります…。
早く立ち直って欲しいものです。
ユズさんも早く立ち直って下さいね!
次が待ってますよ!!!
大丈夫です。
以蔵とヒイナさんはいつまでも皆さんの心の中に生きています。
きっと今頃は『うふふ』しまくりでしょう(笑)
最後に、あたたかい感動をありがとうございました。
素晴らしい夫婦愛を見せていただきました。
いつまでも仲良く、いつまでも素敵なご夫婦に乾杯♪
まことんさん、こんばんは!!
返信削除長ーい長ーい物語でしたが、お付き合いいただいて、本当にありがとうございます!
ホント。ハッピーエンドですよね~。
ここまで愛し合ってたら、最期も一緒なのかと、驚くばかりです。
プレイヤーの思惑なんぞ吹っ飛ばしてしまう、二人の絆の強さでした。
左京ね、ホント可哀想だなぁ、って思って。
ユリアさんの訃報を受け取ったのも左京だったし、ヒイナさんの時は間に合わなくって、以蔵が亡くなるときは寝てたし・・・。
でも、身内をことごとく亡くしてしまったけど、頼もしい息子が二人いるから大丈夫!
宗太が一緒にツイン・ブルックに行ってくれることになったので、次も登場させますよ~。
・・・というか左京は、秋に発売になるらしい、Late Nightまで引っ張りたいです!!
なので、ツイン・ブルックではあんまり時間を進めない予定です。
感動していただけたなんて・・・恥ずかしい(*´ -`)ゞ
でもきっと、以蔵とヒイナさんは今頃、天国でいちゃいちゃしてますよぉ(笑)
コメント、どうもありがとうございました!
一息ついて、また新しいお話しを載せられるよう頑張りますね!!
・・・あ、書き忘れた。
返信削除ぜひ、左京のこと、ぎゅ、ってしてあげてくださーーーいっ!!
こんばんは、はじめまして。
返信削除らずと申します。
結構前から、こっそり拝見させていただいておりました!
以蔵とヒイナ、大好きです~v
ラスト、思わず泣いてしまいました・・・。
きっと天国で、また幸せに暮らしているんでしょうね。
まったりすごしたり、アドベンチャーしたり、もちろんウフフも(笑)
そんな二人を思い浮かべると、胸が温かくなります。
二人に会えなくなるのがさびしくて、2週目読破してしまいました(笑)
ともかく、お疲れ様でした!
次の物語もたのしみにしております~!
らずさん、こんにちは!初めまして!!
返信削除コメント、どうもありがとうございます!
とっても嬉しいです!
ええええーーっ!!
2周目ですかっ!?
お・・・お疲れ様でした・・・。
長ーい長ーーいレビューなので、読むの、大変だったのでは・・・(ノ_-。)
でも、そう言っていただけると、レビューをやってきて本当に良かったなぁ、としみじみ思います。
ありがとうございます!!
書き手が泣きながら書いていたので、読んでくださった方も泣いてくださるというのは、本当に嬉しいです。
以蔵もヒイナさんも、すっごく喜んでいると思います!
天国でも絶対に、ラブラブいちゃいちゃしてますよ~♪
次のお話しは、ほぼ登場人物が揃ったので、あともうちょっと建築などしてから、本格的にプレイに入ろうと思っています。
何度も書きますが、コメント、ホントにありがとうございました!
暑いですが、お体に気をつけてくださいね!!