intermède

あっ！メイドさんが子供の世話を！？

・・・と思ったんですが、掃除するのに邪魔なので、運んだだけのようでした。

「儀助、歩く練習しよっか。」

「はい。ちゃんと立ってねー。手、離すよ？」

ヒイナさんが儀助に歩く練習をさせている頃、マルゴさんは外に気晴らしに出てました。

「家にいても気詰まりだし・・・。やっぱりいろんな人と知り合えるのって楽しいわ。」


「こんにちは！ボク、ダリアンっていうんです。弟たちと一緒に来たんだけど、あなたは？一人？」
「ええ。」

プールで出会ったダリアンくん。
なんだかすぐ、意気投合しちゃいました。
「弟さんたちと来たの？あなた、家族思いなのね。」

後でわかったんですが、このダリアンくんの家庭、ちょっと複雑なようでした。

「家族を大事にする人ってステキだわ！」
「そうかな？」

「あなたは・・・どうしてそんなに寂しそうな顔してるの？家族は？」
「寂しそう・・・？」

「あ！分かった！一人暮らしなんだね？今度、ボクの家に遊びに来なよ！ちょっと弟たちがうるさいかもしれないけど。」
「楽しそう・・・。そうね。行こうかしら。」

「約束だよ！ねっ！」
「ええ。」


『うーむ・・・キレイな人だ・・・。ホントに来てくれるかな？家の掃除しなくちゃ・・・。』

そんなことを考えているダリアンくん。

後日・・・。
ダリアンくんの家を訪ねたマルゴさん。
「いらっしゃい！本当に来てくれたんだね？」
「約束したじゃない！」

ダリアンくんのお父さんとお母さん・・・

・・・かと思ったら、苗字が違ってました。
なんだか母子家庭に転がり込んできたヒモのようです。性格悪いし。

世帯切り替えをして確認してみたら、この家、ダリアンくんの下に弟と妹がいて、お母さんとは血が繋がってますが、お父さんはやっぱり血は繋がってませんでした。
しかも、ダリアンくんのお母さんがアルバイトで生計を立てているらしく、お父さんは無職！
やっぱヒモだぁ。

「ホントによく来てくれたね！ゆっくりして行ってよ！」
「ありがとう。」

「ね、あなた、キレイだね！」
「そうかしら？嬉しいわ。」

「ボク・・・あなたのこと好きになっちゃいそうだな。」
「え・・・。」

「ねぇ、いいだろ？」
「ごっ・・・ごめんなさい！ダメなの！」

「え？」
「ホントに・・・ごめんなさい・・・。私・・・結婚してるのよ・・・。」
「結婚・・・？」


『だったらなんで・・・なんであんなに寂しそうな顔してるんだ・・・』

思い悩むダリアンくんであった・・・。