「うむ・・・。いい朝だ。」
今日は自分たちの晴れ舞台だ。
たっぷり睡眠を取り、体調は万全。
「ふ~む・・・病める時も健やかなる時も・・・。」
その瞬間のロッタの顔を思い浮かべ、ニヤニヤが止まらないギルだったが・・・
新婦はまだ夢の中だった。
「・・・しょうがないな・・・。早く仕事辞めさせなきゃ・・・。」
どの道、子供が出来れば、昼夜逆転の生活など出来なくなって、退治屋は引退するだろう、と思っていたが、まだロッタにその兆しはない。
「それにしても・・・あいつのウェディングドレス姿・・・楽しみだ。」
「あ、ギルくん、おはよう。」
「やぁ。おはよう。」
「ロッタちゃんは?」
「あいつ、まだ寝てますよ。ぎりぎりまで寝かせてやっときますよ。」
「そう。じゃ後で支度、手伝ってあげるわね!」
「頼みます。俺はあいつのドレス姿は、本番まで楽しみにとっときますんで。」
「いや、あんたがいて助かった。あいつ一人じゃ、ドレスの着付けなんて出来るかどうか・・・。」
「任せて!キレイに仕上げてあげるわよ!」
「ギルくん、あなたは?」
「ああ。俺は適当に自分でやりますんで。」
「そう?じゃ、私も支度して、橘花ちゃんの様子でも見てこようかしら?」
「そうしてやってください。」
「さぁーてっと・・・。着替えるか・・・。」
「・・・ま、こんなもんかな?」
結局、新しい服など買ってはいない。
手持ちの服の中で、かっちりしたものを選び、それに着替えてみた。
「くー・・・。」
「・・・んっ・・・寝過ごした・・・?」
式は3時からだったが、準備もあるので、早く起きようと思っていたのに、目が覚めたらもう昼近かった。
「あ。左京、やっと起きたー。」
「なんだよ。起こせよ。」
「だって、気持ち良さそうに寝てたんだもん。」
「・・・ってか、着替えたの?それで行くの?」
「うん。」
「ダーメだよ!そんな地味なの!もっと派手なのないの?」
「えー・・・だってワタシが結婚するわけじゃないもん。」
「もっと華やかなのじゃないとダメ!!」
「えー・・・。だって、そんなの持ってないよ?」
「なんかあるだろ!だから昨日買いに行けばよかったのに・・・。」
左京がぶつぶつ言うのでは仕方がない。
「んー・・・じゃ、着替えるから出てて?」
「なんでだよ。いいじゃんか。」
「・・・じゃ、せめて向こう向いてて?」
「別に今更・・・。着替え見たって減るもんじゃあるまいし・・・。」
「あからさまに見られると恥ずかしいのっ!」
「へいへい。」
「んーっと・・・じゃあ、どうしようかなぁ・・・。」
「短いのにしろよ!スカート。」
「短いのか・・・。えーっと・・・。」
「・・・。」
「俺が選んでやるよ!」
「きゃっ!左京!こっち向かないでって言ったじゃない!」
「お前が恥ずかしがるから、余計見たくなるんだよ。」
「もぉっ!」
「・・・もちょっと見して。」
「橘花・・・。」
「可愛い可愛い可愛い・・・。」
「支度・・・出来ないじゃない・・・。」
「ん~・・・っ。」
「橘花ちゃん、支度でき・・・。」
「・・・何やってるの・・・あなたたち・・・。」
「あ・・・き・・・京子さん・・・。えっとー・・・。」
「橘花のヤツ、あまりにも地味な服をですねー・・・。」
「だったら私が可愛くしてあげるわよ。左京くんは自分の支度、してきなさい。」
「・・・あ、はい・・・。(ちぇっ・・・)」
「さーて。橘花ちゃん、若いんだし、ぱぁーっと華やかにしなくちゃね!」
「あのー・・・そんなに服、持ってないんですけど・・・。」
「そう言うと思って見繕ってきたわよ!」
「えっ?」
「あのー・・・あんまり派手なのは・・・。」
「何言ってるの!おしゃれしなきゃダメよ!」
「ほら!これ、どう?」
「どうって・・・えーっと・・・。」
「気に入らない?」
「そうじゃないんですけど・・・こういうの着慣れないんで・・・。」
「う~ん・・・そうねぇ。可愛いけど・・・あなた、もっとぴらっとしたのが似合うわねぇ。」
「えっ・・・ひらひらは~・・・。」
「じゃあ、こっちね!」
「あの・・・これは・・・ちょっと露出しすぎじゃ・・・。」
「何言ってんのよ!可愛いわよ!」
「そ・・・そうなんでしょうか・・・。」
「可愛いってば!」
「可愛い?ワタシがですか?」
「あなた、自分が可愛くないとでも思ってるの?左京くんに見てもらいなさいよ。絶対、可愛いって言うわよ!」
「・・・左京の『可愛い』は、なんか違うんですもん・・・。」
「恋は盲目の『可愛い』?」
「あ・・・いえ・・・。」
「お世辞抜きで可愛いわよ!自信持ちなさい!」
「はぁ・・・。」
と、支度が出来上がったところで、左京が戻ってきた。
「橘花ー。出来た?」
「な・・・なにそれ・・・。」
「あ・・・やっぱ変?京子さん。やっぱこれ・・・。」
「そうじゃねぇよ!・・・可愛い・・・。」
「でしょ?ほら!橘花ちゃん!」
「えっと・・・ホントに?」
「ホントだよ!ホントに可愛い。」
「んー・・・じゃ、これで行くね。」
「はいはい。じゃ、時間になったら呼びに来るからね!左京くん、脱がせちゃダメよ!」
「脱がせませんって!・・・下だけ脱ぎゃ事足り・・・。」
「左京くんっ!!」
「あ・・・はい。」
「ん~・・・でも、ホント可愛い・・・。ああ言われると余計脱がしたくなっちまうんだよなぁ・・・。」
「アマノジャクなんだから。もー。」
「ねぇ、左京はそれで行くの?」
「うん。」
「ネクタイは?」
「そんなの持ってねぇよ。」
「なんだぁ。残念・・・。なんでシャツ、赤なの?」
「変かな?」
「白いの、ないの?」
「持ってないよ。グレーとかならあるけど・・・。政治家辞めた時にさ、全部捨てた。
・・・ま、20年も前のことだけど。」
「せめてグレーにしなよ。」
「うん。分かった。」
「ん~・・・左京のネクタイ締めてるトコ、カッコいいだろうなぁ・・・。」
「じゃ、今度買っとくから。」
「橘花・・・。」
「ん?」
「・・・やっぱ・・・下だけ脱がない?」
「バカっ!そんな時間ないよっ。」
「5分で終わらせるから!」
「そんなのイヤよっ!」
「じゃ、3分!」
「・・・。」
「じゃあー・・・もう一回、キスさせて?」
「うん。」
「んっ・・・。」
「はい。時間切れ。その辺にしときなさい。」
「・・・いたんですか・・・。」
「いたわよ。さっきから。」
そして3時。
厳かに式が始まった。
くぅ~・・・っ・・・タイトルが思い浮かばん・・・。
「5分で終わらせるから!」・・・というのは、ワタシが非常に好きなフレーズです(^┰^)ゞすみません・・・。
とんだバカップルで申し訳ない・・・。
「お前ら・・・誰の結婚式だと思ってんだ・・・。」
・・・というショットもあったのですが、実は橘花の服が違うので使えず。残念。
yuzuさん、こんにちは(*´∀`*)
返信削除もう、橘花ちゃんと左京がラブラブすぎて・・・
ニヤニヤが止まりませんでした(笑)
いいなぁ・・・(* ̄m ̄)
そして・・・最後シーンの写真・・・の田吾作マネのスーツが!!!!!
きっと、ギル、ロッタちゃんより目立ってたでしょうね(笑)
次はいよいよ結婚式のシーンでしょうか・・・?
楽しみです(^ー^* )
クララさん、おはようございます!
返信削除すみません、こんなバカップルで(^_^;)ゝ
主役以外の人の結婚式だと、どうしてもこんなシーンを作りたくなってしまいます。
京子さん、左京よりずっと年下のはずなのに、なんだかお姉さんみたい(゚m゚*)
次回は結婚式です!
田吾作のスーツ・・・派手です!!
目立ちますよ~。どこにいても分かりますよ~。
京子さんもそのうちそれに染まっていくんだろうなww
あ!
ブログ、拝見しましたよぉ!!
でも、まだ全部見れてないのです・・・。
動画、作ってるんですね~。すごーい!!
画質もすんごくキレイで見やすいです!
全部、読破したら、コメントしにいきますね~(^ー^)ノ~~
おっは~♪
返信削除いよいよロッタとギルの結婚式だ~~~♪
って言うかロッタ、田吾作の事をタゴさんって呼んでましたね?
なんかあんまりにもしっくりきすぎてウケた(笑)
残り、20話程だそうですね。
なんだか淋しいものがあります。
でも次がありますもんね!次の物語がどんなのが出てくるか、
凄く楽しみです!
左京が明るくなって幸せそう~♪
本当に恋する男って感じですね(笑)
あのクールだった彼がここまでになるなんて!
うーん…橘花の力は偉大だ…!
クールな左京もいいけど、こんな感じの彼も可愛くていい感じです♪
ようやく見つけた幸せをどうか大事にして下さい。
でも仲が良過ぎて笑えますが(笑)
部屋を出たと思ってた京子が何気に座ってた時は爆笑しましたwww
左京…私なら2分でもOKよん♪
こんにちは~♪
返信削除相変わらずのラブラブw
左京さん…5分…ふふふw
橘花ちゃんもかわゆいですねぇ(*^_^*)
って京子さん居たんですねw
ちょっとびっくりしました…てっきり居ないのかとw
あれ…最後ほんとだ田吾作さんが!!!
め、目立つ…ww
まことんさん、こんばんはー!!
返信削除タゴさん・・・なんかいいでしょ♪
♪おっ昼やーすみは・・・♪・・・って歌わせようかと思いましたが、それはやめました(^_^;)ゝ
も~・・・左京がクールだったり可愛かったりするのが楽しくて楽しくて(^-^*)
放っといたら、いつまでもいちゃいちゃしてるんだもん。
それがまた、魅力的でですねー。ついついバカップルをやらせたくなっちゃう。
「5分で・・・!」のネタは、実話です(笑)
高校生の時、友人のカレシがそう言ったそうです。
実際、3分で終わりやがって!・・・と友人が憤慨しておりました。
2分でもいいですか?
それは早・・・。
もうね、ずーーっとこんな感じでいきます(^-^;)
面白いからww
ま、あくまでも予定なんですが、あと20話くらいですねー。
物語をうまく丸めて終わらせるよりも、最後の最後まで描ききりたいんですよ。
あ。最後のシーンは、頭の中に出来てます♪
結局、テーマは『愛』なんですよね~。
それがやっぱり面白い!!
左京と橘花がいちゃつき始めて、京子さんは離れて行ったんで、どっか行っちゃったのかな?・・・とワタシも思ってたんですが、実はずーーっといました(笑)
テレビ、見たかったみたいです。
なんか面白かったので放置してました。
さぁ!次は結婚式ですよ~!
お楽しみに~(^-^)
こくいさん、こんばんはー!!
返信削除えへへっ。相変わらずのラブっぷりです♪
二人とも可愛いんだもん。
こうやって見てみると、左京には橘花が似合いだったんだなぁ・・・いや、逆か。
橘花には左京が似合いだったんですよ!
ダニエルでも宗太でもなく。
でも、5分じゃちょっと・・・イヤですよね~www
はい。
京子さん、ずーーっといました!
ワタシもビックリです!
左京と橘花しか見てなかったんで・・・(^_^;)ゝ
タゴさんのスーツ、派手でしょ~。
なんか、普通の色合いのとか、逆に似合わなくて・・・。
でも、なんでも着せられる、っていうのは、ある意味スゴイことですよね~。
普通の服着せて、色合いをうんと派手にして、着こなしてもらってます♪
しかし、失敗したなぁ・・・と思ったことが一点。
それは次回で・・・。