どうして道路を渡るの?

ようこそ、いらっしゃいませ!

こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。

*改めてごあいさつ*

長きにわたり、放置していてすみませんでした。

いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。

やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。

「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。

本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。

お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

主役ふたり、やっと揃いました。

Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか

最終更新日 2015.04.03

土曜日, 4月 16, 2011

祭りの後

「左京!!最高のライブだったね!!もう・・・最高の気分っ!!」

「お前、さっきからそればっかりじゃないか!」
「だって・・・ホントに最高だったんだもん!!」

大興奮のうちにライブは幕を閉じ、本当ならメンバーと打ち上げでもしたいところだったが、今夜はすぐに帰って来た。
観客を退場させる前に会場を出なければ大変なことになるだろうと分かっていたし、マスコミの追求も避けたかった。
それに、明日はここを発つ。
打ち上げなど、ツアー先でいくらでも出来るし、これからが本当の始まりなのだ。
「見たか!?ファンの連中の顔!!」
「見た見た!!」

「ああ言えば、誰も反対なんか出来ないだろ?」
「左京・・・勝算、あったの?」
「別に、そんなもんないさ!」

「どっちに転んでも、俺の一人勝ちだ!!」
「くすくすっ。そんな博打、あるぅ~?」
「いいんだよ!結果がすべてだ!!」

「お前、自惚れていいぜ!!俺に愛されてるんだからな!!」
「あ。まだ『佐土原左京』だ。」

「この野郎!俺は俺だっての!!」
「どっちも好きなの!!」

「左京・・・最高!!」

「・・・そんなキスじゃイヤだ。もっと・・・ちゃんとして?」
「あ。やっぱ普通の左京だ・・・。」
「拗ねるぞ?」
「ふふっ。」

「わがままなんだから・・・もー・・・。」
「そう?」
「でも・・・。」
「ん?」
「そんなところも・・・好きっ!!」

「橘花・・・。」

まだライブの興奮が醒めない。
このまま橘花を抱いて、そして眠りたい。
「橘花・・・疲れてない?」
「全然!!疲れてなんかないよ?」

「だったらさ・・・。」

「・・・一晩中、抱いても・・・いい?俺・・・興奮しちゃってさ・・・。」
「・・・ワタシも。」

「よしっ!じゃ、部屋に・・・。」

疲れなど感じない。
このまま、お互いの身体を貪り合い、そのまま朝を迎えたい。
明日は、橘花と京子は別便で、左京たちの後を追うことになっている。
本当なら、ずっと橘花の傍にいたい。
けれども、今夜のライブが成功すれば、大変なことになるのは分かっていたし、橘花をその騒動に巻き込みたくなくて、現地で合流することにしたのだ。

二人で部屋に向かおうとしたその時、橘花の携帯が鳴った。
「ん?」
「無視しろよ!」
「・・・パパからだ・・・。」
「げ。」

圭介が、もう今夜のライブでの出来事を知って、かけてきたのかと思った。
テレビや新聞で報道されるのは明日以降だろうが、ネットでいくらでも情報は流れている。
「パパ?」
「・・・ちぇ・・・圭介さんじゃしょうがねぇな・・・。」
「・・・え?・・・あ、はい・・・。え?何言ってるんですか!!」

「・・・。」
「ん?どうした?圭介さんじゃないのか?」

橘花は、短く受け答えしただけで、電話を切ってしまった。
「・・・知らない人・・・。」
「え?圭介さんの携帯からじゃなかったの?」
「・・・パパの番号からだった・・・。」
「なんて?」

「娘さんですか、って・・・。」
「それで?」
「パパが電話できないから、代わりにしました、って。」
「・・・え?」
「イタズラ・・・かなぁ・・・。」

ディスプレイに表示されたのは、間違いなく圭介からの着信だった。
けれども電話の向こうには知らない人がいて、何か・・・訳の分からないことを話していた。
訛りも強かったし、何を言っているのかよく分からず、橘花は気味が悪くなって、すぐに電話を切ってしまったのだ。
「・・・待てよ。橘花。圭介さんが電話できないからって・・・。」
「うん。携帯、落として誰かが拾ったのかなぁ・・・。」
「そうじゃないよ!電話できない状態にあるってことじゃないのか?」

「電話できない・・・状態・・・?」
「そうだよ。例えば・・・意識がない・・・とか・・・。」
「まさか!」
「橘花。もう一回かけてみろよ。」

「え・・・でも・・・。」
「いいからかけてみろ。俺が・・・かけてやろうか?」
「・・・ううん。」

嫌な予感がする。
最高の気分でライブを終え、有頂天になっていたが、いいことはそうそう続くものではない。
「かけて・・・みる。」

橘花は自分の指先が震えているのが分かった。
うまく発信ボタンが押せない。
「あの・・・柑崎・・・橘花ですけど・・・。さっき・・・。・・・はい。」

先ほどかけてきた人物が、電話に出た。
そして、今度はゆっくりと、橘花に何か告げている。
「え・・・。あの・・・。・・・はい。はい。え・・・?すぐに・・・?」

「・・・橘花。」
「・・・。」

「どうした?橘花。」
「・・・パパが・・・。」

「・・・倒れたって・・・。」
「なんだって!?」

「すぐ・・・来てくださいって・・・。」

電話の向こうの相手は、圭介が倒れて、橘花に会いたがっている、と言った。
出来ればここまで来て欲しい、そう言っていた。
「圭介さんが・・・倒れたって・・・?」
「どうしよう・・・左京・・・。どうしよう・・・。」
「橘花・・・。」

「どう・・・したら・・・。」
「橘花!!」

「しっかりしろ!橘花!!」
「左京・・・。」

「どうもこうもあるか!!早く圭介さんのところに行くんだ!!」
「パパの・・・とこへ・・・。」

「・・・チケットの手配をする。気をしっかり持て!」
「う・・・うん・・・。」

一本の電話で、夢から現実に、一気に引き戻された。
ぐずぐずしてはいられない。
左京は、ネットで、飛行機のチケットの手配をしよう、と、パソコンに向かった。

「行き先は・・・と・・・。」

「・・・くっそ・・・。直行便は明後日しかないぞ。」

三日に一本しかない直行便は、次は明後日の昼の便だった。
空席はあったので、左京はチケットを二枚手配した。
「・・・橘花・・・安心しろ。俺も・・・一緒に行くから。」

「え!?だ・・・ダメよ!そんなの!!」
「・・・いや、行く。」

「左京・・・。」

「こんな時に一緒にいてやれなくて・・・なにがお前の恋人だ!」
「左京・・・。」

もちろん、左京が一緒にいてくれれば心強い。
だが、左京には、ツアー先でのライブがある。その初日が、明後日の夜なのだ。
「あら?どうしたの?二人とも・・・。」
「京子さん・・・。」

京子もライブ会場からこの家に戻ってきていた。
そして明日、橘花と一緒に旅立つ予定だったのだ。
「橘花の親父さんが倒れたって・・・。」
「橘花ちゃんのお父さんが!?・・・で、容態は!?」
「それが・・・よく分からなくて・・・。だから俺・・・。」

「・・・ね、左京・・・。」
「なんだ?」
「ワタシ・・・一人で平気よ。」
「何言ってるんだ!!」
「あなたは・・・歌って。あなたを待ってる人がたくさんいるんだから・・・。」
「橘花!!」

こんな気分で歌えるわけがない。
いくら橘花がそう言ったとしても、ツアーを延期してでも一緒に行くつもりだ。
しかし、京子が静かに口を開いた。
「左京くん・・・。私もそれがいいと思うわ。」
「京子さんまで・・・。」

「だって・・・俺がついててやらなきゃ・・・。」
「容態が分からないんでしょ?橘花ちゃんに先に行ってもらって、様子を見てからの方がいいわ!」

「そんなこと言って・・・圭介さんにもしものことがあったらどうするんですかっ!?」
「橘花ちゃん・・・どうなの?」
「あの・・・。」

「連絡してくれた人は、『倒れた』って言っただけで・・・。危なかったら危ない、って言うと思うから・・・。」
「聞いての通りよ。左京くん。あなたは予定通り、ツアーに出て。」
「そんな!!」

「左京・・・。さっきは取り乱しちゃったけど・・・冷静に考えたら、ホントに、危なかったら危ないって言うと思うの。でも、そんな感じじゃなかったのよ。パパがワタシに会いたいって言ってるって・・・。だったら・・・意識はあるってことだから・・・。」
「橘花・・・。」
「ワタシ、一人で大丈夫!パパの様子見て、連絡するから!」
「私が一緒に行こうか?」
「ううん。京子さんも・・・明日は予定通り出発して欲しいの。」

左京には待っているファンがいる。
今夜のライブで、みんなの前で歌い続けると決めた左京なのだから、待っているファンの前に姿を現さなければならない。
「そんな・・・こと言ったって・・・。」
「おい。どうした?」

けれども左京は、どうしても納得できなかった。
こんな時こそ一緒にいなければ、こんな時に橘花を守ってやらなければ・・・そればかりが頭の中をぐるぐると駆け巡っている。
「ギル。橘花の親父さんが倒れたんだ!俺は、橘花と一緒に現地に行く!」
「親父さんが?倒れたって・・・怪我でもしたのか?」
「それが・・・様子がよく分からないんだ!橘花一人でなんか行かせられないよ!」
「・・・待て。左京。」
「左京くん、冷静になりなさい。まずは橘花ちゃんに様子を見に行ってもらうのよ!」

「いや、行く!!」
「落ち着けって!!お前がうろたえてどうする!橘花、落ち着いてんじゃないか!」
「だ・・・だって・・・。」

「お前・・・そんなんで一緒に行っても、逆に足手まといだぞ?」
「え・・・。」
「あとのことは俺に任せろ!チケットの手配は?」
「それはもうしたけど・・・。」

「だったら・・・お前は予定通り、明日、ここを発て。俺が橘花を送っていく。」
「ギル・・・。」
「左京くん、そうしなさい。」

皆にたしなめられては、左京もこれ以上、橘花と一緒に圭介の下へ行く、とは言えなくなった。
後のことはギルに任せ、明日出発するように、とその後も、こんこんと、ギルと京子に諭されたのだった。

8 件のコメント:

  1. yuzuさん、こんばんは!
    本日もいつまでもいつまでも追い続けるんだ~♪
    と口ずさんでおりましたNaonです^^

    あの素敵なライブの余韻に私も浸っていましたが、
    左京や橘花同様、一気に現実に戻されました・・
    まさかの圭介パパ!?
    大丈夫なんでしょうか??
    橘花すっごく不安ですよね・・
    だって唯一の身内ですもんね・・・
    左京さんだって心配ですよね。
    愛する人の父親だもの。
    でもここに京子さんやギルがいて良かった!
    ギルはやっぱり頼りになるな!

    う~、次の展開が待ち遠しいですっ><

    返信削除
  2. こんばんわ~♪

    え?パパが倒れたの!?
    嘘!マジで?どうしたんだろ…。

    でも…橘花には悪いんだけど…なんか大した事ないような気もするんだよな。
    あのパパでしょ?
    な~んか魂胆がありそうな、ないような…。
    違ってたらごめんね、橘花。

    でも電話に出られないのも変だし…。
    う~ん…気になるな…。

    左京がめっちゃウロたえてますね(笑)
    あ、笑うとこじゃないんだけど…www

    だって左京って、いつもは冷静なくせに、
    橘花の事となるとおろおろしちゃって可愛いったらないわ(笑)
    どうしよ…どうしよう!って感じで(笑)
    よっぽど橘花にラブなんだな~
    はいはい、ご馳走様でした(笑)
    くそ~~橘花の物になるまえに一回ぐらい…。何を?

    それにしてもパパが気になるな~
    パパ!どうしたの?大丈夫?!

    金曜日に飲み過ぎたせいで今週末は死んでました(笑)
    三日酔いっての?そんな感じで。
    珍しくゲームもしてないんですよ~
    なので当然、ブログも作ってませーん!
    ま、いっか。焦らずゆっくりゆっくり。

    やっと夕方から復活しましたよ~
    どんだけ飲んだんだって感じですよね。

    しかも夕飯も作る気がしなくて、
    近所の回転寿司に旦那と二人で行っちゃった。
    んでさっそくビールを…てへっ♪
    2日ぶりのお酒はうまいわ~~。

    …私って…やっぱりダメなやつ…wwww

    返信削除
  3. Naonさん、おはようございます!!
    ワタシも口ずさんでおります(^_^;)ゝ
    どこま~でもどこま~でも♪

    ライブの余韻から、急転直下ですよ!!

    パパ・・・どうしたんでしょうねぇ(←ひとごと。)
    橘花は一人で、パパに会いに行きます。
    本当に、左京は一緒に行きたいんですけど、そんなわけにはいきません。
    ここで、二人は離ればなれになってしまうわけなんですけど・・・
    続きを楽しみにしててください!

    ギルと京子さんは、ホントに頼りになります!
    橘花のことを気遣ってあげてるし、左京のわがままをたしなめてあげてるし(^-^)
    左京がやけに子供みたいに見えますよね~;;

    あと10話くらいで、完結します。
    ・・・終われるかどうか、自信はないんですけど・・・ね。

    返信削除
  4. まことんさん、おはようございます!!
    パパったら・・・ホントにどうしたんでしょうかねぇ~。
    う~ん・・・さすがはまことんさんです!
    きっと、たいしたことないですよ♪
    橘花、最初は慌てちゃってたけど、パパの性格、分かってるんで、だんだん落ち着いてきたんですよね~。
    でも、左京は、パパとそんなに付き合い長くないので、うろたえまくってます(^-^)
    ・・・っていうか、橘花と離れるのが、イヤなんですよ。このオトコは。
    うふっ♪橘花の物になる前に一回?
    いつでもどぉぞ♪
    橘花に変装すれば、ころっと騙されますよ!左京は(笑)

    うを。飲みすぎですか~。
    ツイッタで呟いてましたね~。
    うう・・・さぞかし辛かったでしょう・・・って二日経っただけでまた飲んどるやーん!!
    復活、早っ!!迎え酒ってやつですか?あれって、ついついやってしまうみたいですね~。
    でも、好きなものは止められないんですよねっ(^-^)

    あ~・・・まことんさんと一緒に飲みたいわ~。
    お酒飲んで、楽しそうにしてる人を見るのが好き♪
    ワタシの親友は、結構な酒飲みなんですが、ワタシが飲めないからって遠慮して、二人の時はあんまり飲まないんですよ~。
    遠慮することなんかないのにー。
    いつの日か、一緒に遊べるのを夢見てます(*^-^)人

    返信削除
  5. ( ´ー`)ノ コンチャ

    パパ・・大丈夫なんでしょうか~
    同じくコンサートの熱狂と興奮が覚めなかった
    ぽよ~んも一気にさめました( ´艸`)

    何事もないことを祈ってます。
    っていうか・・電話をした相手はいったい誰なんだろう・・。
    もしや・・彼女?ないかぁ~~w
    いや・・パパかっこいぃしなぁ~
    橘花ちゃんにいい人がみつかって安心して
    今度は自分の幸福をっ!
    な~んて勝手に妄想してます(*≧m≦*)

    やっぱり〆はいつもギルですね~・・
    ん~いい役どころをチョイスしやがってww
    口わる・・失礼(´・ω・`;A)

    どんな展開になるのかっ!!?
    あぁぁ~~楽しみです♪

    返信削除
  6. こんにちは~☆

    なにやらシムを中断している間に、大変なことに!!
    パパ、どうしたんでしょうか・・・(;_;)
    なんとも無かったら良いんだけど・・・
    夢見心地から、一気に現実ですね(ρ_;)

    橘花ちゃんと左京、一緒に行けないのかぁ・・・。
    こっちも大丈夫か心配です。。
    いや、左京のことだからどんなに離れちゃっても、きっと橘花ちゃんの所までズリズリ這ってでも行くでしょうね(笑)
    とにかく、パパが無事でありますように!!!

    返信削除
  7. ぽよ~んさん、コンチャ!!
    あ、電話してきたのは、女の人じゃないです~。
    男の人なんですよー。
    きっと、そこらへんの人に頼んで、かけてもらったんですよ!パパは(^-^)

    そっかぁ~・・・パパの恋愛は考えてなかったなぁ。
    左京に対抗して、すっごく若い子と恋に落ちて、そんで橘花に反対される、ってのも面白いなぁ(≧m≦)

    ギルはいつもこんな感じ♪
    でも、ロッタちゃんを守ってあげないとですね~。
    ギルとロッタちゃんの子供、産まれたらご披露しますね!!

    返信削除
  8. クララさん、こんにちは!!
    ふふふ・・・ワタシのストーリーですから!一筋縄ではいかないのですよ~。
    急に現実に戻されちゃいましたねー。
    やっぱりこれは、どう考えても一緒には行けないのです。
    左京がどんなにわがまま言ったってダメ。

    ズリズリ這って・・・www
    ええ!ズリズリ這って行ってもらいましょう!!それ、いいなぁ(^-^*)
    パパはきっと大丈夫ですよ!
    だって、あのパパだもん♪

    返信削除