「わぁ。なにここ?」
「橘花、踊ろっか。」
中は虹色のライトに照らされたホールです。
音楽が流れ、異空間に迷い込んだような感じがします。
「全然、人いないねー。」
「昼間だからねー。」
「いない方がいいけど。こんな格好見られるのイヤだし。」
と、二人が踊り始めると、
「あ、スケさんだ。」
「スケさん、こんにちはー。」
「やぁ!ロッタちゃんに橘花ちゃんか!」
「スケさんも踊りに来たのー?」
「こんなトコなら、もっとめかしこんでくるんだったなぁ。」
どこにでも現れるスケ三郎です。
「踊ってたら頭からっぽになってくるねー。」
「でしょ?でしょ?」
「考えるのがイヤになってくる。」
「なんかあったのー?」
「うーん・・・。なんか腑に落ちないこととかね。」
「オトコ関係?」
「まっさかー!」
ひとしきり踊っていると、少し気分が上向きになってきました。
「あー、のど渇いた~。」
「なに飲んでんの?ジュース?せっかくなんだから飲みなよー。」
「昼間っから酔っ払えないよ!ロッタだって、車、どうすんのよ。」
「あたし、この後仕事行くから、橘花、乗って帰ってよ。」
「えー?左京の車じゃん。ぶつけたらイヤだしー。」
「橘花だったら左京も怒んないよ。」
「えー?なにそれー?」
「あんたさぁ、もっと自信、持ちなよー。もっと自信持たないと、いい女になれないよ?」
「なにそれ!・・・もう酔ってんの?」
「このくらいで酔わないって。・・・ギルに聞いたんだけどさぁー・・・。」
「なに?」
「・・・やっぱいいや。」
「えー。気になるー。」
「自分のことばっかりじゃなくって、もっと周り見てみな、っとことよ!」
「そんな余裕、ないよ。いっぱいいっぱい。」
「ああ・・・。だからかぁ。」
「ん?」
「なんでもないー。」
「変なのっ。トイレ行ってくる。」
百戦錬磨のロッタには分かってしまいました。
「橘花、ボケなのか天然なのかって思ってたけど・・・脇目も振らずに一生懸命だから、ダニエルも宗太も惚れるのかー。二人とも手玉に取っちゃえ!」
周りの目を気にしない一生懸命さが、人を惹きつけるのだろう、とロッタは思いました。
かくいう自分も、妙な意味ではなく、橘花のことが好きなのですから。
橘花自身は人付き合いが苦手そうではあるけれども、いっしょにいて、気を使わなくていい気楽さが、橘花にはあるようです。
「やぁ!ロッタちゃん。今日はキレイだね~。」
「今日は?あたしはいっつもキレイだよー。」
「あ・・・そういうんじゃなくってね!今日は格別キレイってこと!」
「分かってるよ。そんなん。」
「たまにはオイラとデートしない?」
「あ。時間切れ。仕事の時間だー。じゃあねー。」
「残念~。」
スケ三郎に口説かれても、決して踏み込んでいかないロッタ。
「悪いけど、オトコは見た目なの。口説いたり口説かれたりするのは楽しいけど。」
オトコを誘惑するのはロッタの娯楽です。
自分に魅力がある、ってことを再認識できるので楽しいんです。
ロッタが仕事に行ってしまいましたので、一人で残るわけにもいかず、橘花も帰ってきました。
「あー。なんだか楽しかったなぁ。」
心なしか、表情も少し明るくなったようです。
「あ、橘花。・・・なんだ?その格好・・・。」
「うん。ちょっと遊び行ってた。」
「ロッタも?」
「うん。途中で仕事に行っちゃったよ。」
「ま、お前が一緒だったんなら大丈夫だろうが・・・あいつ、オトコにちょっかいかけてなかったか?」
「そんなことしないよー。あんまり人もいなかったし。」
「ふむ・・・それならいい。」
そんなに心配なら、早くプロポーズでもすればいいのに・・・と思うんですが。
「あー。お腹減っちゃった。」
ずっと踊っていて、飲み物しか飲んでいなかったので、着替えもせずに食事を作っていると、ダニエルがやってきました。
「わ!なに?その格好・・・。どっか遊び行ってたんだ?」
「うん。」
「ちぇー。なんだよなぁ。俺も誘えよー。」
「ロッタと二人で行ってたんだもん。それに、仕事行ってていなかったじゃん。」
「うん・・・まぁ・・・そうだよな・・・。」
いつになく歯切れの悪いダニエル。
その訳は・・・
『こいつ・・・前から可愛いとは思ってたけど・・・こんなにキレイだったっけ・・・?』
普段とは違う雰囲気の橘花にやられているのでした。
『参ったな・・・。なんか・・・やべー・・・。』
「なーに?じろじろ見てー。・・・あ、やっぱ変?こんな服、似合わないよね。」
「え・・・?う・・・うん・・・。」
「そんな服、オトコに誘ってくれって言ってるようなもんだぜ?」
「誰にも誘われなかったよ?あんまり人がいなかったし。」
「でも、久しぶりに楽しかったなー。ロッタ、また連れてってくんないかなー。」
『俺が・・・』
・・・と言いたいところでしたが、ダニエルは黙り込んでしまいました。
視線が・・・
外せなかったんです。
橘花の白い胸元から。
画像がアップロード出来なくなってたほんのちょっとの間、二次元の世界に旅立ってたら、なかなか戻ってくれなくなってました(^_^;)ゝ
でも、いっぱい萌えを補給してきたので、また頑張って萌えます(笑)
ようこそ、いらっしゃいませ!
こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。
*改めてごあいさつ*
長きにわたり、放置していてすみませんでした。
いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。
やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。
「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。
本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。
お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。
~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~
主役ふたり、やっと揃いました。
Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか
最終更新日 2015.04.03
*改めてごあいさつ*
長きにわたり、放置していてすみませんでした。
いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。
やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。
「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。
本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。
お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。
~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~
主役ふたり、やっと揃いました。
Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか
最終更新日 2015.04.03
金曜日, 10月 29, 2010
火曜日, 10月 26, 2010
月曜日, 10月 25, 2010
ストレス発散作戦
「橘花ー。お前、最近、全然遊んでくれないのなー。」
「仕事、忙しいもん。ダニエルだってそうでしょ?」
「あんなに氷ばっかり彫刻してどうすんの?溶けちゃって勿体無いじゃん。どうせなら木とか石とかでやればいいのに。」
「分かんない。彫刻家のサガよ。」
「宗太が、溶けない氷の彫像の謎、知りたがってたけど・・・それ、なんか関係あんの?」
「は?知らないよ。氷なんだから溶けるの当たり前じゃん。」
どうもやはり、いつもの橘花とはちょっと様子が違います。
「あれー?左京、なんか浮かない顔してー。どしたのー?」
「うん・・・。」
左京は左京で、橘花を責めたてたことを思い悩んでいるようでした。
橘花がウソをついているとは思えなかったし、知らない、というのは本当なのでしょう。
けれど、それなら逆に疑問は大きくなるばかり。
「いや・・・あのさぁ・・・。俺、なんか余計なこと言っちゃったみたいで、橘花ちゃん、元気ないんだよ。」
「なぁーに?ケンカ?」
「そんなんじゃないさ!でも・・・悪いけどロッタちゃん、橘花ちゃんを元気付けてやってくんないかな?」
「あたし?」
「そう。こういうことって、女の子同士の方がいいと思うから・・・。」
「あー。そういうことなら任せて!なんだかよくわかんないけど、橘花を元気付ければいいの?」
「うん。頼んだよ。」
「頼りにしてるから。」
「OK-。」
左京に頼まれて、橘花の慰め役を引き受けました。
「ねー、橘花。近くに新しいお店がオープンしたんだって!行ってみない?」
「んー・・・。あんまり気分、乗らない・・・。」
「そんなこと言わないでさー。あたしもストレス溜まってるし、発散しに行こうよ!」
「ロッタがストレス!?どうしたの!?」
「あたしだってストレス溜まるよー。ギルとなかなか遊べないしー。あいつ、健全だからさぁ。」
「ねっ。」
「うーん・・・。たまには・・・いっか。」
ロッタがこうまで言ってくれているのです。
断る手はありません。
「よしっ。じゃ、あたしの部屋、行ってて。用意してくっから。」
「ん?」
「用意って・・・?」
言われるがままに、ロッタの部屋で待っていると、
「お待たせ、お待たせ。」
「なーに?」
「服よ、服!!着替えなきゃ!用意してきたから!!」
「えー?これじゃダメなの?」
「だって今日は、思いっきり発散しに行くんだもん!!キレイな服着て、ばっちりメイクして行かなきゃ!」
「キレイな服って・・・。」
変身は女の子の醍醐味です。
街のサロンに行ってもよかったけれど、残念なことになるのが目に見えていますので・・・。
「これでどうだ!」
「げっ!」
「これはちょっとマズいっしょ?」
「なんでー?可愛いよっ♪」
「可愛い系は似合わないんだってば!」
「そんなことないのにー。」
「ね、他のないの?」
「んー・・・とっておきだったのにー。」
「じゃあー・・・これっ!」
「う・・・。」
「きゃははーっ!似合う~っ!」
「・・・ねぇ・・・せめて、レギンスはいてもいい・・・?」
「バッカねー!そんなのはいちゃ、ダメだってばー!」
「よーし・・・あたしもこれで!」
「・・・ロッタ、可愛いんだもん・・・。」
「あんたさー、自分が可愛くないとでも思ってんの?」
「可愛くないよ。」
「バッカねー。」
「そんな、バカバカって言わなくても・・・。」
「ま、いいや。左京に車、借りたから!これで行こ!」
「ねー。こんな昼間っからやってるの?」
「24時間開いてるらしいよ!」
二人がやってきたのは、街の中心地の端。
ジムやコインランドリーの並びの、ぽっかり開いた空間に・・・
こんな建物が建っていました。
「なにここ?お城?」
「きゃ。ステキ~♪白亜のお城~♡」
「ロッタって・・・少女趣味ね・・・。」
中は・・・
ホールになっていて、ダンスやドリンクを楽しめるようになっていました。
続きます⇒
・・・また、こんな適当な建物を・・・。
けど、ここには食べ物のレジも設置したし、ネクターも味わえるようにしてみました。
先述のエルディアブロ・バーとは対照的に、明るい感じにしよう!・・・と思ったら、こんなメルヘンチックな感じに・・・。
『ヴァイス・ベルク』とでも名づけましょうかね・・・。
「仕事、忙しいもん。ダニエルだってそうでしょ?」
「あんなに氷ばっかり彫刻してどうすんの?溶けちゃって勿体無いじゃん。どうせなら木とか石とかでやればいいのに。」
「分かんない。彫刻家のサガよ。」
「宗太が、溶けない氷の彫像の謎、知りたがってたけど・・・それ、なんか関係あんの?」
「は?知らないよ。氷なんだから溶けるの当たり前じゃん。」
どうもやはり、いつもの橘花とはちょっと様子が違います。
「あれー?左京、なんか浮かない顔してー。どしたのー?」
「うん・・・。」
左京は左京で、橘花を責めたてたことを思い悩んでいるようでした。
橘花がウソをついているとは思えなかったし、知らない、というのは本当なのでしょう。
けれど、それなら逆に疑問は大きくなるばかり。
「いや・・・あのさぁ・・・。俺、なんか余計なこと言っちゃったみたいで、橘花ちゃん、元気ないんだよ。」
「なぁーに?ケンカ?」
「そんなんじゃないさ!でも・・・悪いけどロッタちゃん、橘花ちゃんを元気付けてやってくんないかな?」
「あたし?」
「そう。こういうことって、女の子同士の方がいいと思うから・・・。」
「あー。そういうことなら任せて!なんだかよくわかんないけど、橘花を元気付ければいいの?」
「うん。頼んだよ。」
「頼りにしてるから。」
「OK-。」
左京に頼まれて、橘花の慰め役を引き受けました。
「ねー、橘花。近くに新しいお店がオープンしたんだって!行ってみない?」
「んー・・・。あんまり気分、乗らない・・・。」
「そんなこと言わないでさー。あたしもストレス溜まってるし、発散しに行こうよ!」
「ロッタがストレス!?どうしたの!?」
「あたしだってストレス溜まるよー。ギルとなかなか遊べないしー。あいつ、健全だからさぁ。」
「ねっ。」
「うーん・・・。たまには・・・いっか。」
ロッタがこうまで言ってくれているのです。
断る手はありません。
「よしっ。じゃ、あたしの部屋、行ってて。用意してくっから。」
「ん?」
「用意って・・・?」
言われるがままに、ロッタの部屋で待っていると、
「お待たせ、お待たせ。」
「なーに?」
「服よ、服!!着替えなきゃ!用意してきたから!!」
「えー?これじゃダメなの?」
「だって今日は、思いっきり発散しに行くんだもん!!キレイな服着て、ばっちりメイクして行かなきゃ!」
「キレイな服って・・・。」
変身は女の子の醍醐味です。
街のサロンに行ってもよかったけれど、残念なことになるのが目に見えていますので・・・。
「これでどうだ!」
「げっ!」
「これはちょっとマズいっしょ?」
「なんでー?可愛いよっ♪」
「可愛い系は似合わないんだってば!」
「そんなことないのにー。」
「ね、他のないの?」
「んー・・・とっておきだったのにー。」
「じゃあー・・・これっ!」
「う・・・。」
「きゃははーっ!似合う~っ!」
「・・・ねぇ・・・せめて、レギンスはいてもいい・・・?」
「バッカねー!そんなのはいちゃ、ダメだってばー!」
「よーし・・・あたしもこれで!」
「・・・ロッタ、可愛いんだもん・・・。」
「あんたさー、自分が可愛くないとでも思ってんの?」
「可愛くないよ。」
「バッカねー。」
「そんな、バカバカって言わなくても・・・。」
「ま、いいや。左京に車、借りたから!これで行こ!」
「ねー。こんな昼間っからやってるの?」
「24時間開いてるらしいよ!」
二人がやってきたのは、街の中心地の端。
ジムやコインランドリーの並びの、ぽっかり開いた空間に・・・
こんな建物が建っていました。
「なにここ?お城?」
「きゃ。ステキ~♪白亜のお城~♡」
「ロッタって・・・少女趣味ね・・・。」
中は・・・
ホールになっていて、ダンスやドリンクを楽しめるようになっていました。
続きます⇒
・・・また、こんな適当な建物を・・・。
けど、ここには食べ物のレジも設置したし、ネクターも味わえるようにしてみました。
先述のエルディアブロ・バーとは対照的に、明るい感じにしよう!・・・と思ったら、こんなメルヘンチックな感じに・・・。
『ヴァイス・ベルク』とでも名づけましょうかね・・・。
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