「う~ん・・・エジプト土産、最高っ!」
朝もはよから、そんなにエキサイトしてくれてありがとう・・・。
でも・・・やっぱり『かけら』はあんまりなので、やり直し。
「歴史を感じるぜ!」
結構なお値段のツボとカノピックなんですが、ギルにあげます。
「よしっ!気合入れて仕事だ!おおっ!坊ちゃん、朝早くから精が出るねぇ~。」
「趣味だからね。」
ギルが出掛け、
「俺も出掛けるか・・・。うう・・・ツライ・・・。」
そんな顔せずに、頑張って働いてください。
みんなが仕事や学校に行った後は、家に残るのは当然この二人です。
「昨日のライブ、よかったな~。まだ興奮が覚めないもん!」
「ホント?」
「うん!今度は?いつ?」
「次はスタジアムライブだぜ!またチケットあげるからおいでよ!」
「行く!行く!」
仲はいいんですが、それ以上のことはありません。
どちらも、相手に対して一歩引いているようなところがあるんです。
こちらは一歩進みたい宗太。
「早く卒業したい・・・。」
早く大人になりたい、と願っています。
ハイスクールを出て、就職して、早く一人前になりたいんです。
「進路相談か・・・。」
子供の頃から、科学者になりたい、と思っていました。
けれど、ちょっと迷っています。
「お父さんに相談してみようかな。」
「それとも・・・。」
橘花に相談してみようか・・・とも思うんです。
「・・・いや、橘花さんには相談できないや・・・。」
橘花に自分の人生を任せてみようか、と思ったのですが、そんな重いことを彼女に委ねるのは無責任な気がして、やめました。
夜・・・ヒイナさんがやってきました!!
ヒイナさんは・・・
『以蔵・・・なんで死んじゃったの・・・?』
以蔵のお墓に向かって嘆いていました!
『ワタシを置いて逝くなんて・・・。』
いや・・・あのー・・・。
「母さん!!そんなトコでなに泣いてんだよ?」
ヒイナさんに気付いた左京。
「父さんもこないだ来てくれたんだぜ!・・・仕事?仕事は順調だよ!」
ヒイナさんは左京とひとしきりお喋りをし、
夜が明けるまで本を読んでいました。
「ね、お父さん、相談があるんだけど・・・。」
「なんだ?」
宗太、早速左京に相談してみます。
「進路のことなんだけどさ。悩んでるんだ。科学者にもなりたいけど・・・芸術の道に進むのもいいな、って・・・。」
「お前、小さい頃から科学に興味あったもんなー。でも芸術の才能もあるし。お前が好きな方を選べよ。俺はお前がどんな道に進んだって応援するから!」
「なっ!」
『なっ・・・ってそんな満面の笑みで言われても・・・。』
左京への相談は、30秒で終わってしまいました。
「結局・・・自分の道は自分で決めるしかないのか・・・。もうちょっと考えてみるか!」
卒業するまで、もう少し考えましょう。
宗太・・・いつ成長させよう・・・。
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