井戸に飛び込んだ橘花でしたが、水が冷たいばっかりで特に何も見つかりませんでした。
「うひゃーっ!冷たいっ!抜け道、なかったよ!」
「そっか・・・。」
「うー・・・冷えるー。」
「だいじょぶ?」
「平気、平気!すぐ乾くよ。」
「でも風邪引いたりしたら・・・。」
「だいじょぶだよー。」
「あ!風邪引いたら、俺が注射してやるよ!」
「げっ。注射はかんべん~。」
そうです。ダニエルはお医者さんだったんです。
「じゃー・・・これ!パーカ貸したげるから着とけよ!そんな薄着じゃ、マジで風邪引くから。」
「う~ん・・・じゃ、今だけ借りよっかなー。」
「ほい。」
「サンキュ。」
(大きさ違うんじゃないの?とか、あんたそれで井戸に飛び込んでなかったか?とかいうのはスルーでお願いします。)
「うん!あったかいよ!ダニエルは?大丈夫?」
「だって、俺、暑いし。」
「こっちにも井戸がある!今度は俺が探ってくるよ!待ってて!!」
「うん!」
どぼん。
なにか見つかるといいんですが・・・。
一方、左京と宗太は、炎の果実を収穫し、出口へ向かおうとしていました。
「宗太!見ろよ!お宝~!!」
「お父さん・・・ボクたち本当に迷ってない?」
「なんだよ。心配なのかよ。」
「だってさ、ここからこう来て、こう行って、えーーっと・・・。」
「そこ、足元の石版、乗ってみろよ。」
「これ?」
「そうそう!」
「あ!」
「ほら!隠し扉だ!」
ごごごごごごごごごーーーー・・・っ。
「橘花・・・やっぱなんもなかったよ。」
「ん~・・・どうしよっか。行き詰っちゃったね。」
「・・・?あれ?」
「・・・ん。なんか音がする・・・。」
ごごごごごごごぉーーーんっ・・・。
重々しい音を立てて、目の前の壁が開きました。
その向こうから・・・
「あっ!左京!!」
「橘花ちゃん!ダニエル!こんなとこにいたのか!」
壁の向こうから、左京と宗太が現れてビックリ!!
「橘花さんっ!!大丈夫!?無事でよかった~!」
「宗太くんたら・・・大丈夫よ!」
思わず橘花に抱きついた宗太です。
「もー・・・お父さんは心配ない、っていうんだけど、ボク、心配で心配で・・・。」
「やぁーだ。平気だってば。ちょっとスリリングだったけど。」
ダニエル・・・ガン見してるんですけど・・・。
「えっ!?スリリングって・・・何があったの!?それに・・・その服、どうしたの!?(まさかダニエルさんとなにか・・・)」
「うん!ミイラに遭ったんだよ!服はね、井戸でびしょ濡れになったから、ダニエルに貸してもらったの。」
「そっか・・・ミイラか・・・。」
「逃げちゃったけどね!」
ダニエルと何かあったわけではないと知って、ホッとしている宗太です。
「まぁ、無事だとは思ってたけど、よくここにたどり着いたなぁ。」
「あ~・・・なんか、迷い込んじゃって・・・。」
「ここ、出口の近くだぜ!」
「あ!な~んだ!そうだったのか!」
「よし、出ようぜ!!」
ピラミッドの探検が終わりました。
「さっき・・・。」
出口に向かう橘花の後姿を眺めるダニエル。
「なんか・・・。」
宗太が橘花に抱きつくのを見て、もやもやとしたものを感じていました。
そして、その瞬間から、橘花の姿を見て、ぎゅ、っと胸が締め付けられるような気分で切なくなっていたんです。
「よし!みんな揃ったな!ベースキャンプに戻るぞ!」
「行くぞー!」
灼熱のピラミッドでのアドベンチャー、無事(?)終了です!
ダニエルと橘花が迷い込んだ部屋は、出口・・・というより入り口の横の部屋でした!
みんな勝手に行動するから、逆行してたみたい。
それにしても、こんなにうまく遭遇できるとは思ってもなかったんで、こっちがビックリです!
エジプトの冒険をするにあたって、以蔵とヒイナさんのエジプト旅行編を読み返してみたんですが、このピラミッドに関する記事が見当たらず。
アドベンチャーに夢中でSSを撮り損ねたか、ほいほいっと適当にクリアしてしまって印象に残ってないのか・・・。
そもそもダンジョンの構造など覚えているはずもなく。
橘花への想いに気付き始めたダニエル、さーて、どうするんでしょうか?
・・・どうもしないかも。
.:+:.::.:+:(,, ・∀・)ノ゛コンニチハー.:+:
返信削除迷いに迷って 皆と遭遇~って
すご過ぎないですっ!?いあいあびっくりっ!
偶然でもすごいヮ
そんなアドベンチャーのなかでも膨らむ恋っ!
ステキ(*≧m≦*)
△関係だしねぇ~w
どうもしなくても 想いがあると楽しいよ~w
ぽよ~んさん、こんにちはー!
返信削除返信遅くなっちゃってゴメンねぇ(><)
二組に分けてピラミッドの中を進んでて、なぜかおんなじトコに集まっちゃいましたよ~。不思議~。
でも、ダニエルと橘花がいたところは、出口のすぐ横だったんで、二人が迷ったと思い込んでただけだったのかも!
ダニエルね、気付き始めちゃいましたよ (*^m^)
どうするんでしょうねぇ~。
今までもそうだったけど、ますます橘花にまとわりついて離れないかも!?
それを宗太が邪魔する・・・という図式になりそうですねー。
そうそう。恋する気持ちがあるだけでも楽しいもんね!!