二人を制止する声が響き、教会の扉が開いた。
「だ・・・誰だっ!?」
そこに姿を現したのは、ギルだった。
「待て待て待て待てっ!勝手に結婚するんじゃないっ!!」
「え・・・。」
「ぎ・・・ギル!なんでここに!?」
「お前さー・・・なんで人に無断でこっそり結婚しようとするわけ?」
「え・・・だって・・・ツアー終わったし、もういいかなって・・・。」
「なんの準備もなしにか?」
「えっとー・・・。式場の予約とか忘れてたし・・・。」
「呆れかえって何も言えんな!!」
「橘花も橘花だ!それでいいのか!?」
「ワタシは別にいいんだけど・・・。」
「・・・左京、いくら橘花がああ言ったって、こういうのは手順が大事なんだ!」
「手順・・・って・・・。」
「ギルの言う通りだよ。」
「ロッタちゃん!」
「ロッタ!久し振り!!大丈夫なの?」
「うん!」
「あんまりお腹、目立たないね?」
「結構締めてるんだぁ。ドレスだしね~。」
「平気?」
「平気、平気!こないだは会えなくってゴメンね~。やっと落ち着いたんだぁ。」
思いもかけない、ギルとロッタとの再会だった。
「でも・・・なんでドレス?」
「決まってんじゃん!橘花と左京の結婚式でしょ?」
「え?」
「ロッタちゃん・・・誰がそんなこと・・・。」
左京がロッタを問い質そうとした、その時・・・
「じゃーん!真打登場!!」
「け・・・圭介さんっ!?」
「僕に決まってんだろ?」
「圭介さん・・・どうして・・・?なんでここに・・・。それに・・・ギルとロッタちゃんは・・・。」
「どうしてかって?お前らの行動パターンなんか読めてるんだよ!」
「ツアーが終わったら、お前のことだからすぐ結婚するって言うに決まってる!でも、橘花に聞いたら、お前はなんの準備もしてないみたいだった。で、やっぱりツアー終わって、すぐ来たろ?そんで、灯台見に行くなんて出て行った。灯台のそばにはここがある。ここは橘花の気に入りの場所なんだ。突然、二人っきりで結婚式挙げちまうかもしれないって踏んで、あらかじめ召集かけといたの!」
「召集・・・?」
「ギルくんとロッタくんだけじゃないよ。みんな集まってくるさ!」
「え・・・。」
「どうだ!参ったか!!」
「・・・ビックリしすぎて・・・リアクション出来ないや・・・。」
「そうだろう!ザマミロ!!」
「だから・・・昨日からここにいろ、ここにいろって、言ってたんですか?」
「まぁね。」
「けど・・・俺たちがここに来なかったらどうするつもりだったんですか・・・?」
「そりゃ、僕が誘導するに決まってんだろ?」
「そっか・・・。」
「橘花さ・・・昔っからここで結婚式挙げたい・・・なんて言ってたんだよな・・・。」
「え・・・。」
「僕だって・・・橘花の晴れ姿が見たいんだ。娘の手を引いて、バージンロード、歩きたいんだよ。」
「あ・・・。」
左京はこの時初めて、父親としての圭介の心境を知った。
自分たちは勝手に籍を入れて、結婚して、それでいいかもしれない。
けれど、圭介は圭介なりに、娘を嫁がせるための儀式が必要だったのだ。
「圭介さん・・・。すみません・・・。」
「悪いと思うんなら、僕の願い、叶えてよ。」
「けど・・・俺、ホントになんの準備も・・・。」
「そのためのギルくんとロッタくんなんだよ!」
だからこそ、圭介は、あらかじめお膳立てしていたというわけだ。
「じゃ、橘花!準備しに行こ!」
「え?なんの??」
「いいからっ!こっち、こっち!!」
「ちゃーんと控え室もあるじゃん!」
「ロッタ・・・なんなの・・・?」
「ドレスに着替えなくっちゃ!!」
「ドレスって・・・でも・・・。」
「あたしのお下がりで悪いんだけど、持ってきたから!」
「え・・・。」
「でも・・・あたし、お腹こんなだから、手伝ってあげられなくって・・・。」
「ひ・・・一人で着れるかな・・・。」
「だいじょぶ!助っ人呼んであるから!」
「助っ人・・・?」
「さぁ!左京、お前はこっちだ!」
「え?お・・・俺・・・?」
「お前だって準備が必要なんだよ!そのまんまの格好で結婚式挙げるつもりか?」
「けど・・・タキシードなんて・・・。」
「大丈夫だ!俺のを持ってきた。」
「お前の・・・?デカイだろ・・・それ・・・。」
「裾、20センチ切ってきたから大丈夫だって。」
「20センチ!?俺、そんなに足、短くねぇよ!!」
「ま、いいから来いって。」
「う・・・。」
橘花も左京も、それぞれ支度をする為に、控え室に引っ張って行かれた。
「橘花ちゃん。久し振り!」
「京子さん!!」
控え室に入って程なくして、そこに京子がやってきた。
「助っ人って・・・京子さんだったんですか!?」
「あなたのお父様に連絡貰ったのよ。で、ロッタちゃんとも連絡とってね!」
「パパったら・・・。」
「・・・さ。早速着付けしてあげるわ!」
ロッタには着付けは無理なので、京子を呼んでおいた、というわけだ。
ほどなくして田吾作もやってくるだろう。
「おい、ギル。ホントに20センチも切ったのかよ・・・。」
「そこ、突っ込みどころじゃないぞ?・・・ま、20センチは冗談だが・・・。」
「なんだ・・・。」
「お前、座る前に着替えろっての。」
「橘花も着替えてんの?」
「ま、ロッタのお下がりだがな!」
「見てきて・・・いい?」
「バカか。お前。とっとと着替えろ!」
男の着替えなど、あっという間に終わる。
「・・・こんなもんか・・・?」
「おお!似合うじゃないか!裾もそれでちょうどいいなぁ。」
「何センチ切ったんだ?」
「10センチくらいかな?ロッタに直してもらったから、俺は知らん。」
「・・・なんか・・・収まり悪い・・・。」
「橘花に見てもらってきてもいい?」
「行くなっての!楽しみは本番までとっとけ!!」
「え・・・俺が見てもらいたいんだけど・・・。」
「・・・あ、そうだ・・・髪、どうすっかなぁ・・・。」
「え?こんままでいいよ。」
「あげた方がカッコつかないか?」
「少ないからイヤなんだよっ!」
「別にハゲてはないからいいだろう?」
「ハゲたら即、ヅラ被る!!」
「どうでもいいことでエキサイトすんな。座っとけ。」
「座るよっ。」
・・・と、ギルに促され、座ってはみたものの、どうにも落ち着かない。
「・・・。」
「えーっと・・・。」
「左京、どこに行く。」
「橘花・・・着替えたかな・・・って・・・。」
「女は支度に時間がかかるんだ!出来上がったらロッタが呼びに来るから、座っとけ!」
「・・・うん。」
「・・・。」
「ちっと落ち着けって。橘花は逃げやしないって。」
「うん・・・。」
そうは言われても、そわそわとして落ち着かないのだ。
「うん!キレイだわ!!」
「ホント!似合う~!」
「ぴったりね!」
「橘花、あたしとあんまり体型変わらないからね~。」
「でも・・・ちょっと長い・・・。」
「ヒール履けば大丈夫よ。」
「裾、踏みそう・・・。」
「そうだ!髪もちょっと上げたほうがいいわね。お化粧もしなくっちゃ!」
「え・・・このままでいいのに・・・。」
「ダメよ!・・・そうねぇ・・・可愛い感じがいいかな?」
「ほら!これならいいでしょ?」
「なんか・・・ワタシじゃないみたい・・・。」
「可愛いわよ!ロッタちゃんの時は、すっごく大人っぽかったけど、ドレスって、着る人によって雰囲気変わるわね~。」
「こんなんで・・・大丈夫かな?」
「何が?」
「左京が・・・ワタシだって分からないんじゃ・・・。」
「分からないような男はやめなさい。」
「でも・・・。」
「橘花ちゃん・・・でも本当に見違えるくらいキレイよ。」
「え・・・。」
「左京くん、感動して泣いちゃうわよ?きっと。」
「ホントに・・・大丈夫かな・・・。」
「もっと自信持って!胸張って!」
「なんか・・・左京にもそんなこと言われました・・・。」
「私、お父様に知らせてくるわ。お客さんが集まるまでもうちょっとかかるかもしれないし、待っててね。」
「はい。」
さて一方の左京であるが・・・。
「左京、どこに行く?」
「いや・・・。」
「ションベンだよっ!」
「すぐ戻って来いよ。」
「分かってるって!!」
「どうしてああも落ち着きがないかねぇ・・・。」
・・・と、ギルが呆れるほどである。
「はぁ~・・・ん、しょっと・・・。」
「・・・なんでこう落ち着かないんだろ・・・。」
「・・・出るもんも出ねえや・・・。」
「・・・。」
「・・・髪、上げたりしてみる?」
「こんな感じ・・・?」
「むっ・・・誰だ?このおっさん・・・。」
「やっぱやめっ!」
「このまんまでいいや・・・。」
「・・・橘花・・・支度、終わったかな?こっちの部屋だよなぁ・・・。」
「左京っ!!」
「おわっ!!」
「お・・・脅かすなよ!ギルっ!!」
「お前の部屋はこっちだっ!!」
「座っとけ!!」
「・・・はーい・・・。」
「・・・あ。思い出した。」
「なに?」
「俺、お前に一つ、説教せにゃならんことがあった。」
「なんだよ。説教って・・・。」
「座れよ。」
「うん。」
「なに?説教って・・・。」
「お前・・・橘花のこと、イカせてやってないんだって?」
「なっ・・・なんの話だよっ!?」
「お前さー・・・自分ばっかり楽しんでイッて、橘花のこと、考えてないだろ?」
「橘花に・・・聞いたの?」
「ま、橘花から話し振ってきたわけじゃないけど、あいつ、よく分かんないって言ってたぜ?」
「よく分かんない・・・?」
「お前、もそもそやって、挿れて、出して、そんで終わりじゃないだろうなっ!」
「それだけじゃ・・・ないつもりだけど・・・。」
「お前・・・女がイクまで、自分は我慢しろっ!!」
「だって・・・女がイッたかどうかとか・・・分かんねぇんだもん・・・。」
「お前、その年で今までなにやってたんだっ!!」
「俺・・・もともとセックスってあんまり好きじゃなくって・・・。橘花だけなんだよなぁ・・・。こんなに抱きたいとか、喜ばせたいとかって思うの・・・。」
「ダメだ・・・こいつ・・・。」
「それにあいつ・・・フェラとかすっげぇうまくってさ・・・なんか・・・俺の方が訳分かんなくなっちゃって・・・。」
「お前、橘花にそんなことさせてんのかよっ!?」
「だってしてくれるんだもん・・・。」
「橘花、そんなに慣れてんのか?」
「いや・・・初めてって言ってたけど・・・。なんであんなにうまいんだろ・・・。」
「そりゃお前・・・よっぽどお前のこと愛してるんだなぁ・・・。・・・で?」
「え?」
「お前は?」
「えーっと・・・。」
「挿れたら気持ち良さそうな顔するから・・・いいのかなって・・・。」
「バカ野郎か!お前はっ!!」
「いいか?お前、橘花の喘ぎ声が止まらなくなるくらい乱れさせろ!」
「ふむ・・・。・・・どうやって?」
「指でも舌でも道具でも、なんでも使え!挿れるのは、橘花が乱れまくってからだ!!」
「ど・・・道具!?」
「そこに食いつくなっ!!」
「それ・・・なんか可哀想じゃないか!?」
「誰が?」
「俺がっ!!」
「我慢出来ねぇよっ!!橘花が乱れるトコなんか見たらっ!!」
「根元縛ってでも我慢しろっ!!」
「そしたら・・・橘花の最高に色っぽい顔見られるのになぁ。」
「・・・。」
「・・・どうした?」
「・・・俺・・・想像したら勃っちゃったんだけど・・・。」
「・・・抜いてこい。バカ。」
「・・・そうする・・・。」
こんな話のところで続くっ(*≧∇≦)/
こんにちわ~♪
返信削除まとめてみましたぁ(*^^)v
ちょっとまったー!!はい、これワクワクでしたん♪
うんうん、やっぱり式してほしいですね~楽しみです♪
やっぱり髪型で印象がだいぶ変わりますよね~
私も試したんですけど…うん、また新しい感じでしていいですよね(*^_^*)
左京さん…セクシーからダンディーへ(笑)
橘花ちゃんもかわいいし♪
って…左京さん…抜くんかいwww
こんにちわ~!
返信削除やっとここまで来ました!
去年の以蔵とヒィナから全て見させてもらいました~!
な、長かった・・・(TДT)
改めてシムズってここまでできるんだ、すげぇw
って思いましたけどユズさんがスゴイんですよねぇ~
もぅ素晴らしかったです!
そしてやっと結婚ですねぇ~w
ってこれから結婚式なのに、し、下ネタwぉぃw
俺も左京さんに続く・・・・ト、トイレw
あ、肝心なの言ってなかった
ポスターDLさせてもらいました~
俺もブログやらせてもらってるので
そのうち画像に載っちゃうと思います、スミマセン(^_^;)
後、貼らせて下さいねw
こくいさん、こんばんは!!
返信削除ブログが不調だったせいで、SSが撮り溜まってましたんで、さくさく進めてみました~(^-^)
「ちょっと待ったーー!!」が、ないとねっ♪
ちゃんと式挙げなきゃダメだってば、左京・・・。
なんてせっかちな男なんでしょうか。
いろいろと早いです(えww)
髪型ね~雰囲気変わりますね~っ!
左京・・・ホントにおっさんくさくて・・・(^_^;)ゝ
まぁ、あれが、年相応ってことですよ。きっと。
今の左京が若すぎるんです。
橘花はだいたいどんな髪型でも似合うんですけどねぇ。
ドレスを着せて、髪型、どれにするかってかなり悩みましたが、無難な感じにしてみました。
あ!ザックがレンの髪型してるヤツ、ワタシも好みだわ~(*^-^)人
休憩時間中に見てしまって、なんか、一人でにやにやしてましたww
こくいさんの代理人さんの素顔が見たいぞ!!
今度見せてね♪
けーくんさん、始めまして!こんばんはー!!
返信削除けーくんさんって・・・どうなの!?
けーくん、だけでいいんのかしら・・・。
以蔵&ヒイナ、全部読んじゃったんですか!!
・・・それは・・・お疲れ様でした・・・m(_ _。)m
読んでいただくのが申し訳ないくらい長くて・・・。
しかも、最初の方なんか、本当にただのプレイ日記ですよね・・・。
1本が短いし・・・。
やっとこの頃、架空の話を作って、台詞を乗せていくってのを覚えまして(^_^;)ゝ
シムズってゲームで、どこまで表現出来るんだろう、って面白くなってきたところなんですよ~。
一律の動きしかしないけど、台詞とか、捉える表情によって、そんな心理が働いてるように見えるから不思議です(^-^)
最近はポーズMODとかも出て来て、表現の幅が広がったし!
そして・・・すみません・・・結婚式の直前で下ネタで・・・。
ちゃんとギルに説教させとかなきゃ、って思ったら、もう、このタイミングしかありませんでした。
ポスター!どうぞどうぞお持ち帰りください!!
嬉しいです~O(≧▽≦)O
ブログ、やってるんですね!見に行きます!!
あちこちのサイトさんで、左京とか橘花のポスター見たら、わくわくします!!
亮さんとザックも、許可をいただいているので、どうぞ~♪
トイレに貼ってもいいですよ(* ̄m ̄)ぷぷっ