どうして道路を渡るの?

ようこそ、いらっしゃいませ!

こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。

*改めてごあいさつ*

長きにわたり、放置していてすみませんでした。

いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。

やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。

「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。

本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。

お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。

~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

主役ふたり、やっと揃いました。

Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか

最終更新日 2015.04.03

水曜日, 4月 06, 2011

祝福のカンパネラ

「ロッタ・・・キレイだ・・・。俺は果報者だ。」
「ギルもステキ・・・。」

「ロッタ・・・一生、お前のことを守るよ。何があっても。」
「嬉しい・・・。」

「誓約のリング。一生、愛してね!」
「もちろん!」

「どんな時でも守ってやるさ!」

「俺も・・・。」
「大事にするね。」

粛々と式が進む中、橘花はうっとりと二人の姿を見つめていた。
「ロッタ・・・キレイ・・・。素敵だね。ね、左京。」
「ん・・・。」

「誓いのキスを・・・。」
「うん・・・。」

「・・・さ。これでもう俺たちは夫婦だ!一緒に歩いていこう!」
「うん・・・。」
「なんだ?泣いてんのか?」
「嬉しくって・・・胸がいっぱいになっちゃった・・・。」

「なんだよ!らしくないぞ?ほら!笑え!」
「うん。」

「ギル!ロッタ!おめでとう!!」

↑この人、気にしないでね・・・
「いいね。幸せそう。最高の晴れ舞台だよね!」
「・・・。」

「・・・それだけ・・・?」
「え・・・?」

「・・・いや・・・。」

左京は、ギルとロッタの晴れの姿に、自分たちを重ね合わせていた。
式が始まった直後から、目では二人の姿を見つめていたが、考えていたのは、自分たちのことだった。

幸福の絶頂にいる二人。
美しく着飾り、純白のドレスを見に纏ったロッタ。
これからは一家の長として、家族を守るという決意を顕わにしている、頼もしいギル。
そんな二人を見て、自分も橘花にあんな顔をさせたい、と思っていた。

なんとなく、自分は二度目だし、籍だけ入れて、それで済ませてもいい、と思っていた。

一緒にいられれば、形に囚われる必要などない、と思っていたのだったが、いくら一緒にいよう、結婚しよう、と言葉を紡いでもそれだけではダメだということに気付いた。

なによりも、形が大切なのだ。
橘花にドレスを着せて、晴れの舞台に立たせたい。
今、痛切にそう思っていた。

式が終わると、パーティーが始まった。
わずかな招待客だったが、それでも大いに盛り上がった。
「左京のギターで踊れるなんて、贅沢だね!」
「お前・・・ドレス、大丈夫か?貸衣装だろ?それ。」
「ううん。買取にした!」

「1回しか着ないのにか!!」
「ちゃんと、とっといてね、子供が生まれて大きくなって、お嫁さんに行く時に、着せてあげたいの。」
「女の子が生まれるとは限らないぞ?・・・って、お前・・・子供出来たのか?」
「ううん。出来てないよー。」

「なんだ・・・がっかり・・・。」
「赤ちゃん出来てたら、こんなに派手に踊れないよー。」


「左京・・・。」

橘花は皆の輪の中には入らず、踊りもせずに、ギルとロッタへのはなむけ、と言って、ギターを奏で続ける左京を見つめていた。

盛大なカンパネラが鳴り響くような祝いの曲。
それを聞きながら、胸が熱くなるのを感じていた。
『左京・・・ワタシ・・・あなたのお嫁さんになりたい・・・。』

左京に、『一生、傍にいて欲しい』と言われた時には、その言葉にぼぉーっとなり、夢見心地だったのだが、ギルとロッタの式に参列して、それが急に現実味を帯びてきていた。

現実世界は厳しい。
いくら二人で、結婚しよう、一緒にいようと言ったって、多くの人が賛同してはくれないだろう。
左京はそういう存在なのだ。

けれど、そんな左京が『愛してる』と言ってくれる。

今まで、そんなことは考えたことがなかった。
だが、橘花は初めて、自分は左京にとって、『特別な存在』なのだ、と誇らしくなった。

「橘花さん・・・。」

そんな橘花の後姿を、宗太はじっと見つめていた。
あれきり・・・橘花とも左京とも言葉を交わしていない。
姿を見れば、逃げるように自分の部屋にこもっていた。

「ダニエルさん・・・ボク、もう帰るよ。」
「んっ?まだ宵の口だぜ?一晩中、騒ぐんじゃないの?」

「ん~・・・人酔いしちゃってさ・・・。」

「なんだ!じゃ、二人で飲みに行こうぜ!俺、まだ、なんだか現実に戻りたくないんだよなぁ。」
「二人で?」
「独り身同士!こんな時は女はいない方がいいんだぜ?」

「・・・そっか・・・。それがいいや。ボクもまだ、家には帰りたくないんだ。」
「よし!行くか!」

場はまだまだ盛り上がっていたが、二人はパーティーを抜けた。
それをきっかけにして、熱狂的に踊り続けていた招待客も、食事をしたり、談笑したり、と和やかな雰囲気に変わっていった。

「左京・・・いいパーティーだったね。」
「ああ。」

左京と橘花も、一足先に家に帰ってきた。
「夜になると、やっぱ寒いね。着替えてくる。」
「いや・・・待って。火、熾そう。」

そう言って、左京は炉に火をつけた。
まだ結婚式の余韻に浸っていたかった。
「マシュマロ、焼こうっと。」

「ちょっとは暖まった?」
「うん!」
「風邪なんか引くなよ。・・・あー・・・上着、貸してやろうか?」
「大丈夫!」

「・・・いい式だったな。俺、感動しちゃったよ。」
「ワタシも。」

言葉は少なかったが、それでお互いの気持ちが通じた気がした。

「焼けたかな?」
「火傷、すんなよ。」
「うん。」

「・・・なんかさ。俺・・・だらしねぇよな。」
「え?なんで?」
「なんか・・・ギルみたいな甲斐性、なくってさ。」

「なんで?そんなことないよ。」
「いや・・・。俺、口で結婚しよう、結婚しようって言うだけでさ。結局、指輪も買ってねぇし、お前のために式場の予約もしてない。口で言うだけじゃダメなんだ。ちゃんと行動しないと・・・。」
「・・・その気持ちだけでいいのに・・・。」

「・・・うん。お前がそう言うから、甘えてるんだよな。情けないよ。」
「情けなくないって!・・・あちっ。」
「火傷すんなよって。」
「平気。」

「・・・俺、ちゃんと・・・考えるから。」
「うん。」
「とりあえず・・・指輪だな。それから・・・。」

「・・・しかしさ・・・。」
「ん?」
「俺・・・子供の頃から思ってたんだけど・・・。マシュマロなんか焼いて食っても、別にうまくないよな。身体が暖まるわけでもないし、腹の足しにもならない。」

「そう?美味しいよ。」
「うまいか?これ・・・。」

「けど・・・こうやってマシュマロ焼いたりしてるとさ、なんか・・・子供の頃のこととか・・・親父とお袋が生きてた頃のこと思い出して、懐かしい気持ちになるんだよな。」
「暖かくなる?」
「そうなんだよなぁ。変な感覚だよな。」

「・・・あ。そうだ。」
「ん?」
「うちのパパ・・・手ごわいよ?」
「う・・・それなんだよなぁ・・・。」
「でも大丈夫!ワタシが守ってあげるから!」

「え・・・それはやっぱ情けないかも・・・。」
「じゃ、一人で平気?」
「・・・やっぱ守って・・・。」
「うん!・・・もう着替えるね!」

左京の気持ちが嬉しい、と橘花は言う。
けれど、彼女だって望んでいるはずだ。
ドレスを来て、花嫁になる日のことを、きっと望んでいる。
そんなに遠い未来のことではない。
圭介に許可さえもらえればすぐにでも・・・そう思っていた。


「ああ~・・・いいお式でした・・・。」

そしてこの男もまた、ギルとロッタの結婚する姿を見て、感動していた。
「京子さん!素晴らしい結婚式でしたね!!」
「そうね。」

最後の最後まで教会に残り、もう、空が白み始めていたが、興奮が覚めやらない。
「我々も、素晴らしい結婚式をあげましょう!そうだな・・・招待客は50人・・・いや100人?」
「・・・田吾作くん。」

「ああ・・・あなたのウェディングドレス姿を、皆に見せたいっ!!そして自慢してやるんです!!この美しい人は僕の花嫁なのだと!!」
「田吾作くん。」
「なんでしょう?ドレスを選びに行きますか?」

「私・・・あなたとは結婚しないわ。」
「・・・え・・・?」


どうする!?田吾作っ!?








いやぁ~・・・。
田吾作とスケ三郎のスーツの色合いが同じでした・・・。
スケさんはアクティブにしたことはないので、最初に作ったときに設定しちゃってたんだな・・・。

・・・ま、ツイン・ブルックの商店街の、同じ店で買ったんでしょう。きっと。


おまけ。

踊り狂う花嫁。

「お・・・おいおい・・・。」

踊りすぎです・・・。さすがパーティーアニマル。

4 件のコメント:

  1. yuzuさん、こんばんわ~(*^▽^*)

    ロッタちゃん&ギル、おめでとう~(*´∀`*)
    素敵な結婚式でした・・・
    橘花ちゃんも、きっと結婚式あげたいでしょうね~。
    なんっていっても、女の子にとって人生の一大イベント!!
    でも、まだ壁が厚そうですね(泣)

    き・・・京子さん!!!
    思い切った行動にでましたね!!
    京子さんの作戦やいかに・・・。
    次が非常に気になります(≧∇≦)

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  2. クララさん、おはようございます!!
    ギルとロッタちゃんにお祝い、ありがとうございます!!
    ギルとロッタちゃん、二人とも盛装がとーってもよく似合ってて、幸せそうで、いい結婚式になりました!
    やっぱり女にとっては、結婚式・・・というより、ウェディングドレスは憧れです♪
    美しく着飾って嫁ぎたい、というのは、女なら当然だし、男だって、自分の愛する人にその喜びを味わわせてあげたい、て思いますよね~。

    京子さんは、とうとう最終手段に出ました(^-^)
    田吾作・・・ホントにどうする!?
    けど、田吾作の考えを変えられるのは、やっぱり京子さんしかいませんよね!
    次回をお楽しみに~♪

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  3. yuzuさん、こんばんは~☆
    そ・し・て、ギルとロッタ結婚おめでとうーーー!
    私も2人の幸せオーラにあやかりたい(笑)
    そうそう、結婚式に参列すると自分もしたくなるんですよね~
    って、私の場合はまず相手探さないとだけど^_^;
    橘花のウエディングドレス姿も可愛いでしょうね♪
    たぶん左京は嬉しすぎて泣いちゃうかもしれない(笑)

    宗太とダニエルは相変わらず仲良くしてるんですねw
    2人のことちょっと忘れてた・・(笑)

    京子さん、ついに作戦開始ですね!
    こちらも目が離せません!!

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  4. Naonさん、こんばんはー!
    ギルとロッタちゃんにお祝い、ありがとう!!
    も~。ギルったら頼もしいんだからぁ(^-^*)
    友人とか兄弟とかの結婚式って、ホントに幸せな気分になりますよね!!
    自分まで気合入れて着飾っちゃったりしてww
    二次会とか行って、カップル成立する確率が高いのも頷けます。
    あやかりたい~っ!・・・って思ってしまうんですよねぇ~。

    あ、Naonさん、鋭いです!!
    自分たちの式、当日の左京の気持ちを分かってらっしゃる!
    嬉しすぎて感涙ですよぉ~きっと!!

    宗太とダニエル、めっきり脇に押しやられてて(^_^;)ゝ
    でも・・・というか、次の話を、この二人でやる予定なので、最近はちょっと出番を控えめにしてるんです。
    仲いいですよ~。
    いっつも二人でお喋りしてるし。

    ところで、京子さんが本気になってしまいました。
    田吾作、どうするのかなぁ~?
    次回はそんなお話です(^-^)

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