どうして道路を渡るの?

ようこそ、いらっしゃいませ!

こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。

*改めてごあいさつ*

長きにわたり、放置していてすみませんでした。

いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。

やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。

「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。

本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。

お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。

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主役ふたり、やっと揃いました。

Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか

最終更新日 2015.04.03

月曜日, 4月 04, 2011

信じる心

「ねぇ、左京・・・。」
「ん?」

「マネージャーさん・・・。怒ってたね・・・。」
「ああ・・・ゴメンな。あいつ・・・お前にひどいこと言いやがって・・・。」
「うん・・・でも、当たり前かな。」

「また!お前の悪いクセ!そうやって全部自分のせいだなんて思うなって!」
「うん・・・ゴメン。でもね、そうじゃなくって・・・どうやったら認めてくれるのかな、って。」
「ん~・・・それは、ま、俺に考えがあるんだ。」

「え?」
「うまくいくかどうか分かんないんだけど・・・。」
「なぁに?」

左京は、別に自分が田吾作を懐柔する必要はないと思っていた。
「ん~・・・まだナイショ。でも、どっちに転んでも、俺は損しないんだ。」
「左京・・・そんなの多いね。」
「俺、自分に都合のいいこと考えるの得意だからさ!」

「・・・そんなことよりさぁ・・・橘花・・・。」
「ん?」

「今夜から・・・ここで一緒に寝てもいい?」
「・・・うん。」
「やった!」

「ん~・・・でも気になる・・・。左京・・・何をしようとしてるの・・・?」
「キスしてくれたらちょっとだけ教える。」

「キスくらいいくらでもしてあげるって。・・・ねぇ。」
「ホントはビックリさせたいんだけどなぁ。」
「じゃ、教えてくれなきゃキスしない。」

「あっ!それは困る!」
「だったら教えて。」
「ん~・・・しょうがないなぁ・・・。」

「・・・あのさ・・・。」


「あれっ?タゴさん、まだいたんだ。左京、帰ってきてないの?」
「いえ・・・帰ってこられました・・・。」

「じゃ、なんでいるの?」
「いえ・・・京子さんが、あなた方の結婚式に参列するので、どうせならそれまでここにいよう、と・・・。」
「ふ~ん。・・・で、タゴさんは?」

「ですから・・・京子さんがこちらに泊まると言うので・・・。」
「それ、別に、タゴさんも一緒に泊まる必要、ないんじゃないの?」

「え・・・。」
「あたし、思ってたんだけどさぁ。タゴさんってなんか変わってるよね~。」
「は?昨夜もそんなこと言われましたが・・・。」
「なんかぁ~・・・普通じゃないっていうか・・・普通の人だとやらないようなことやるよね。」

「は?そうでしょうか・・・。」
「左京のことだってさぁ。左京のことは左京に任せとけばいいのに・・・。なんか・・・お父さんみたいだよ?」

「お・・・お父さん・・・。」
「そ。あたしさぁ・・・。そういうの、大っ嫌い!!」
「え・・・。」

田吾作は、自分は常識人だと自負していた。
しかし、ロッタにそれはおかしい、と指摘され、自分が常識だと思っていたことが常識ではないのか・・・と動揺し始めていた。
「あ・・・あの・・・ロッタさん・・・。」
「別にいたいんならいてもいいけどさぁ。あたしにまで変なこと言わないでね。束縛されるの、キライなんだぁ。」
「は・・・。」

束縛・・・自分が左京を束縛するのは当然ではないか。
左京は普通の人ではないのだ。
全国の人間が注目するアーティスト・・・それが佐土原左京だ。
ロッタの言葉に動揺した田吾作だったが、自分の中で、そんな左京をコントロールするのは当然、というその気持ちは揺るがなかった。

そして、一夜が明けた。
「おっ。パンケーキ!お前、作ったの?」
「ああ。・・・お前、それ、好きだなぁ。」
「三食パンケーキでもいいぜ!」

「ふんふ~ん♪」
「鼻歌かよ!こないだはメソメソしてたくせに、現金なやっちゃ。」

「だってよー・・・。」
「橘花は?」
「まだ寝てる。だいぶ疲れさせたからなぁ。」
「もしかして、家出中、ずっとやってたのか?」
「家出ってなんだよ・・・。ま、でもそうだな。」

「・・・ま、なんにせよよかった。これで俺も安心して結婚できるってもんだ。」
「ふむ・・・お前に言われてあいつを連れ出してなきゃ、俺も橘花も、今ここにはいなかっただろうな・・・。」

「え・・・。」
「あいつ・・・あのままだったら、昨夜、この家を出るつもりでいたんだよ。」
「やっぱりか・・・。なんかそんな気がしたんだ。」
「あいつがいなくなったら、俺は探しに出てる。お前らの結婚式、めちゃくちゃにするとこだったよ。」

「そこまで・・・橘花のヤツ、追い詰められてたのか・・・。」
「追い詰めたのは・・・俺だ。」
「左京、それは違う。お前に原因がない、とは言わないが、お前だけじゃない、橘花にも原因があると俺は思う。それから、お前らの環境、いろんなことが重なって、こういうことになったんじゃないか?」
「・・・そうかもな。」

「だから・・・。お前が本気であいつに惚れてて、添い遂げたいと思うなら、二度と橘花のことを離すな。」

「ああ。死んでも離さないよ。あの世でも添い遂げてやる。」
「よし。いい顔だ。」

左京は、仲の良かった自分の両親のことを思い出していた。
喧嘩などしたこともなく、生涯連れ添って、亡くなったのまで同じ日だった。
そんな風に橘花を愛したい。
もう回り道はしない。強い決意があれば、それは可能だと信じていた。

「橘花ちゃん。」
「あ・・・京子さん。」

「どう?よく眠れた?」
「はい。あの・・・。」
「ん?」

「あの・・・昨夜、ちゃんと話せなかったんで・・・。京子さん、ゴメンなさい・・・。」
「ん?どうして橘花ちゃんが謝るの?謝るのはこっちの・・・。」

「そうじゃなくて・・・。この前、ロッタと三人で出掛けたでしょ?あの時、ワタシ、京子さんのこと信用できなくって・・・。だからなんか冷たくしちゃった・・・と思って・・・。」
「ああ!なんだ!そんなこと。当然よ!だって私、アヤシかったでしょ?左京くんのマネージャーのフィアンセだなんて!」

「あの・・・マネージャーさんは・・・。」
「田吾作くん?今日は仕事に行ってるわ。」

「あ・・・そうなんですか・・・。」
「あからさまにホッとした顔ね。」

「あ・・・すみません・・・京子さんの彼氏なのに・・・。えっと・・・ちょっと苦手で・・・。」
「ま。しょうがないわね。橘花ちゃんに嫌われるようなこと、やってるもの。」

「でも、橘花ちゃん。心配しないで!田吾作くんは、私が絶対に説き伏せるから!」
「大丈夫でしょうか・・・。あの・・・左京ったら、ワタシのこと、ツアーに一緒に連れていくなんて言ってるんですけど・・・。」

「ああ!私も田吾作くんに同行するのよ!一緒に行きましょう!!」
「え?京子さんも一緒に行くんですか?」
「ええ!」

ならば少しは心強い。
左京に着いていくとは言ったものの、やはり不安だったのだ。
「心配しないで!橘花ちゃん。田吾作くんがなんと言おうと、私が守ってあげる!あなたは左京くんに着いていけばいいだけよ!」
「はい。」

「橘花ー・・・っと・・・。あ、えっと・・・桐生院さんでしたっけ?」
「京子でいいわよ。」

「昨夜はすみません。挨拶もそこそこに・・・。」
「あら。あれは田吾作くんが悪いのよ!橘花ちゃんに食ってかかるなんて・・・。それにしても・・・。」
「はい?」

「近くで見ると、ますますいい男ね~。」
「は。いや、それはこっちの台詞で・・・。米沢の彼女が、こんな綺麗な人だなんて・・・。」
「そうかしら?不釣合い?」
「いや・・・あいつもやるもんだな、と思って。」
「・・・ま、いろいろあったからね。私たちも。そうそう。今、あなたの話をしてたのよ。」
「え?」

「左京くん、あなた・・・橘花ちゃんのこと、ツアーに連れて行くつもりなんですって?」
「あ・・・はい。一緒に来てもらおうと・・・。」

「京子さんにこんなこと言うのはなんなんですけど、俺、こいつと離れたくないんですよ。ここに残して行くなんて嫌だし。だから、誰がなんと言おうと、連れて行きます。」
「・・・ステキ。」

「え?」
「ステキだわ!!今のあなた、最高にセクシー!!
「なんですか?それ・・・。」
「恋する男はセクシーってことよ!」
「あの~・・・米沢も・・・ですか?」
「それはこっちに置いといて。」

「俺、強行突破しますよ。京子さんには悪いけど、米沢を説得するのとか面倒なんで。」
「それは私がやるわ。」

「へ?」
「それはたぶん、私の役目だわ。私にしか出来ない。」

「京子さん・・・京子さんはどうしてそんなに、ワタシたちに肩入れしてくれるんですか?」
「そうね・・・。私は女なの。田吾作くんの立場とか、左京くんの立場とか、そういったものも分かるけど、好きな人と一緒にいたい、って思うのは、女として当然でしょ?」

「私もツアーに同行するのよ?田吾作くん、自分はそんなことするくせに、あなたたちのこと認めないなんておかしいわ。」
「へぇー。あんた、出来た女房になるだろうな。」

「橘花。」

「この人に全部任せちゃえよ。きっと頼りになるぜ。」
「左京・・・。」

「任せて!明日はロッタちゃんの結婚式でしょ?それが終わったらすぐライブ。それからすぐにツアーでしょ?それまでにはなんとかするから!」
「・・・分かりました。お任せします。ワタシは何をすれば?」

「あなたは明日着る服でも買いに行きなさい。この前、買ってないでしょ?」
「お!それいいな!一緒に買いに行こうか?」
「え~!持ってるヤツでいいですよぉ。」

明日はギルとロッタの結婚式。
京子がどうやって田吾作を説き伏せるのか・・・それに左京の計画・・・本当に大丈夫なのか、という気持ちはほんの少しあったが、二人を信じ、すべて任せよう、と思った。







そろそろ大詰めです!

ちょっと予定を書いときますと・・・ギルとロッタの結婚式⇒ラスト・ライブ⇒それから・・・ってことで、え~・・・たぶん、あと20話くらい・・・。
今月中に終わらせたい・・・。

2 件のコメント:

  1. こんにちは!
    はじめてコメントさせていただきます^^
    以蔵とヒイナさんシリーズの頃からずーーーっと欠かさず見てます!!
    いつも、ドキドキしながら読んでます(*^_^*)
    この間の左京と橘花のラブシーンもなぜか私がドッキドキしながら見てました(笑)
    最近、わたしも日記はじめたので良かったら見に来てください♪
    私のブログはかなり文章力も想像力もないのでお恥ずかしいのですが・・・

    あと20話ほどとの事、最近毎日更新されているのでもうすぐ終わっちゃうってことですよね・・・。
    寂しい・・・
    でもまた新しいストーリーが始まるのですかね?
    また読みに来まーす!!

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  2. クララさん、初めまして!こんにちはー!!
    おお!以蔵&ヒイナさんの話からずっとですかぁ!
    どうもありがとうございます!!
    長い話ばかりにお付き合いさせてしまって申し訳ないです~(^_^;)ゝ

    クララさんもブログをお持ちなんですね!!
    それはぜひ拝見しなければっ!!
    後ほど、ゆっくり訪問させていただきますね~。

    そうなんですよ。
    あと20話くらいの予定なんですが、自分が、このストーリーの登場人物たちにものすごく感情移入しすぎてしまって、離れるのがツライんです(ノ_-。)
    この話しが終わってしまって、もう左京と橘花に会えなくなるのが寂しくて・・・

    でも、予想以上に長引いてしまって、データが半端なく重くなってしまってるので、左京と橘花を結婚させて、終了、とします。
    もう少しですが、どうかお付き合いくださいませ!

    ありがとうございました!!

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