「父さん・・・話があるんだ。」
「クリス・・・お前・・・家を抜け出して、あの女に会いに行ったな?」
「ああ・・・。」
「なぜ分からん?あの女はお前を愛してなどいない!」
「父さん・・・なぜそんなことを言うんだ?シンディーは訳あって身体を売って生活しているだけで・・・。」
「ばか者!!」
「どうして分かってくれないんだ!!僕は彼女と結婚する!!彼女のお腹には・・・僕の子供がいるんだ!!」
「な・・・なんだとっ!?」
「僕は彼女と子供をこの手で守りたい!!それのどこがいけないんだ!!」
「クリス・・・そうまで言うなら・・・私はお前と縁を切る!!あの女のところへでもどこでも行くがいい!!」
「ああ!そうさせて貰うよ!!」
チャールズは激怒し、クリスを勘当した。
「おじさん!クリス!!落ち着いてください!!」
「アーネスト・・・もういいのだ。こいつには・・・何を言っても分からん。」
「父さん、残念だよ。分かってくれると思っていたのに・・・。」
「二度と『父』と呼ぶな!出て行け!!」
「クリス!クリス!おじさんに謝れよ!!ここを出て・・・どうやって生活していくというんだ!?な?」
「もう・・・やめてくれよ。アーネスト。」
「そうだ。・・・放っておけ。アーネスト。」
アーネストの制止も聞かず、クリスは家を出た。
シンディーと二人、一生懸命働けば、生活はなんとかなる。・・・そう高をくくっていた。
「アーネスト・・・クリスは・・・出て行ったのね・・・。」
「キャロル・・・。あいつはちょっと感情的になっているだけさ。きっと目が覚めて帰ってくる。」
「・・・気休めはやめて。」
「・・・すまない・・・。」
「クリスがいないのなら・・・私はこの家にいる理由がないわ。実家に戻されるわね。きっと。」
「キャロル・・・それは・・・。」
「おじ様もおば様も大好き。この家も、もう私の家みたいで大好きなのに・・・。」
「そんなことを言わないでくれ、キャロル。僕がクリスを探して、連れ戻してくるよ。」
「アーネスト・・・私・・・あなたのような人を愛せばよかったわ。あなたはいつでも周りの人のことを考えてくれる。」
アーネストは、密かにキャロルに恋心を抱いていた。
彼女は周りを明るく照らす太陽だった。
しかし、アーネストは今まで、誰に対しても自分の胸のうちなど明かしたことはなかった。
キャロルがクリスと結婚し、この家を繁栄させていくのを、自分は密かに見守ることが使命だ、と考えていた。
「キャロル・・・君には本当にすまないことをした。いくら謝っても足りん。」
「おじ様・・・私、実家に戻ります。クリスとの婚約が破談になってしまったんですもの。ここにはもう・・・いられません・・・。」
「そんな・・・。君はもう私たちの娘も同然なんだ。出て行くなどと言わず、ここにいてくれないか?」
「でも・・・。」
「実は・・・クリスのことで、クララがひどく憔悴していてな・・・。君にまで出て行かれては、病が重くなるばかりだ。・・・勝手な申し出だと分かっているが・・・君が、看病してもらえないだろうか?」
「おば様が・・・?」
「そういうことなら・・・。」
「ありがたい!」
「本当に・・・私はここにいていいんですか・・・?」
「もちろんだとも!」
こうしてキャロルは、クレメンタイン家に留まることとなった。
しかし、元々体の弱かったクララは、心労から次第に衰弱し、
キャロルの手厚い看護も虚しく、数ヶ月後に亡くなってしまった。
「クララ奥様・・・。」
「クリス・・・おば様が亡くなったのに・・・あなたはどこで何をしているの・・・?」
・
・
・
「それから?クリスは・・・キャロルは、アーネストはどうなったんだ?」
「まぁ、そう急くなよ。話はまだまだだ。」
「もちろん、アーネストはクリスを探した。まともな生活をしているはずはない、と分かっていたから、母親が亡くなった事を伝えれば、クリスは帰ってくるだろうなんて、まだそんなことを考えていたのさ。」
・
・
・
クララが亡くなって少し経った頃、アーネストは偶然クリスに会った。
「クリス!クリスじゃないか!!」
「やぁ。アーネストか。久しぶりだ。」
たった1年しか経っていないのに、クリスはひどく痩せ、ぼろぼろの服を着て、顔色も悪かった。
「君・・・今どこにいるんだ?」
「ああ・・・湿地帯の方に小さな家を借りてね。三人で暮らしているよ・・・。」
「クリス・・・おばさんが・・・亡くなったんだ・・・。」
「・・・知ってる。」
「知ってる・・・?」
「ああ。街の噂で聞いたよ。たまには市場に出てくるんでね。買い物は出来ないけれど・・・野菜くずなんかを貰うんだ。」
「そ・・・そんな生活をしているのか・・・?そんな・・・なぜ戻ってこない?」
「戻れるわけがないだろう。僕はあの家を勘当されたんだ。今更・・・。」
クリスはそう言って、寂しげに笑った。
クリスの服、薄汚れすぎだろう・・・。
調子に乗って汚くしすぎました(-_-;)
身体が弱いという設定のクララ奥様なんですが・・・実は全然弱くないです!!
鬼ごっこの呪いにかかって、ずーーーっと走り回ってるし、(どこでかかったんだろう?)世帯切り替えしてたら、勝手に就職しちゃうし・・・(教育キャリアでした・・・)。
クリスとアーネストの性格付けはそこそこうまくいったのに、クララ奥様・・・。
・・・ま、弱々しいシムなんていないんで、仕方ないっすね。
おはようございます♪
返信削除う~む。クリスはとうとう家を出ましたね。
子供まで産まれて3人で生活をしてるとなると
話の展開が予想つかなくてワクワクしてます。
彼が家に帰れないのは分かる気がします。
勘当された身ではどの面下げて帰ったらいいのか…。
と、言う事なんでしょうね。
お母さんまで亡くなって、彼は辛い時を過ごしていますね。
その上、あの生活。洋服も薄汚れてるし(笑)
っと…笑ってる場合じゃないし。
とは言え、家に戻らなかったのは立派な根性だったと思います。
アーネストはキャロルに恋心を抱いていたんすね。
キャロルも留まる事になったんだし、
自然とアーネストへ惹かれて行くのではないでしょうか?
でもお母さんが亡くなってしまってキャロルが留まる理由がなくなったのも確かですよね。
看病と言う事だったんですものね。
そこでアーネストが告白するのか?しないのか?
そしてクリスは帰って来ないのか?
彼らの子供の行方は?
この家は誰が継ぐのか?どっちだろ?
この二人の子供が橘花へと繋がるのかな?
う~ん、面白過ぎる。
また来ます♪
ユズさん オヒサ━ヽ(≧▽)ノヾ(▽≦)ノ━ッ!!
返信削除やぁぁぁっー!もぉ
一気に読んだらハマッテましたぁ!
なんでしょねぇ。昔昔子どもの頃
懐かしい高価な外国の絵本を夢中で読んでるような・・
そんな感じでした。
宿屋とか身売りとか・・子どもが読むか~~!!
wwww
ってのは。。置いといて~w
なんかでもそんな感じです( ´艸`)
ボロボロになるまで夢中で読んだ絵本・・
あぁぁー懐かしい。
いっぱいあるからって楽しく読んでたら
ここで終わっちゃった~~w
1人で(ぇ・・っと言って我にかえった
こーいうのね、ほんっと大好きです♪
ものすっごく入ってまして・・
その世界観がステキで、描写がいいんだね、きっとb
あぁぁ~~いいなぁ。
中世の時代っというのも好きで
たぶんほとんど?映画や書物やゲームwをむさぼってますw
ずっと見ていたいストーリーでしたっ!
アリ*:・(*-ω人)・:*ガト
まことんさん、こんばんは!
返信削除サイドストーリーどころか、エリックの語る昔話ってだけなのに、なんだか長くなっちゃって・・・(^-^;)ヾ
この後、どっちに転んでもよかったんですけど、やっぱり・・・ね。
アーネストがキャロルに惹かれてる、っていうのは最初っから決めてた設定だったんだけど、詳しく描けなくって残念です~。
実は、この過去話は、2日くらいでだーーっとプレイして、SSを撮りまくって、お話しを乗っけてるので、途中経過がかなりはしょられてます。
こうやって、話をくっつけていくと、もっとじっくりプレイしたかった・・・と改めて思います。
あと二回か三回ほどで、過去話はおしまいです。
クリスがどうなるのか、アーネストやキャロルがどうなるのか、見守っててくださいね!
では~(*^・^)ノ⌒☆
ぽよ~んさん、こんばんはー!!
返信削除おおっ!高価な外国の絵本というのは・・・褒めすぎーr(^ω^*)))
あははっ。確かに、高価な外国の絵本には、ぱふぱふ出きる宿屋は出てきません~w
世界観というか、過去の話だから・・・って思って、色調を変えたのがよかったのかも?
なんだか意外にも好評・・・というか、興味を持ってくださる方がいて嬉しい限り♪
前作と違って、思いっきりストーリー性を持たせてしまったので、こういう導入があっても面白いかな、って思って作りました♪
西部開拓時代だけど、ガンマンとか原住民とかが出てくるわけじゃなくって、そんなに殺伐とした雰囲気じゃないけど、ワタシの想像の中の昔のアメリカ、って感じで作ってるんで、なんだかのーんびりした感じになっちゃった(^-^;)
中世風っていいですよね~(゚・゚*
ヨーロッパのドイツ騎士団とか、混沌とした時代の歴史を勉強して、本格的にやったら面白いかもー。
こちらこそ、見てくれてアリガトでした~(*^・^)ノ⌒☆