「さて・・・揃ったかな?どこから話そうか。」
「・・・ね、チャールズ・クレメンタインって誰なの?この街を作った人?その割には、歴史の本にもちょこっとしか出てこないし・・・。」
「うん。じゃ、チャールズの話をしよう。」
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開拓時代の始まりの頃、東部からやってきたチャールズ・クレメンタインは、その時代によくあったように、元はヨーロッパからの移民だった。
広大なこの国を開拓すべく、移民は各地に散り散りになったが、チャールズがやってきたのは、洪水で湿地と化した荒野が広がる土地だった。
「ふ・・・む。あの上流から流れ込んだ水が留まっているのだな・・・。」
「旦那。この土地はいけませんや。雨が降ったら、たちどころに水が溢れてくる。」
「そうか?」
「とても旦那が思うような大きな街は作れやしません。」
この男は、チャールズと共に東部からやってきた、使用人のユージン・エヴァンス。
「なんだ、ユージン。やる前から諦めてどうする。やってみなければわからないだろう?」
「旦那・・・。」
「それともお前は、ここで引き返すか?構わないぞ。私は一人でもやる!」
そんな、チャールズの強引なまでの押しの強さにユージンは心酔していた。
長い間仕えているが、チャールズのやり方に、今まで間違いなど決してなかった。
「旦那がそうまで言うんなら間違いありやせんや。私はついていくだけです。」
「ありがとう。ユージン。」
こうしてチャールズ・クレメンタインは、この土地に根を張ることを決めた。
「見ていろ!私はこの街を必ず発展させる!そして・・・クレメンタインの名を後世に残すんだ!!」
土地の中心地に流れ込んでくる厄介者の二筋の小川。チャールズがこの土地に来て初めて目にしたその光景にちなみ、ここは『ツイン・ブルック』という名で呼ばれるようになった。
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「ユージン・エヴァンス?」
「ふふ・・・。私のご先祖さ。」
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チャールズには、美しい妻、クララと一人息子のクリストファーがいた。
家族のために、チャールズは洪水の被害が少ない小高い場所に家を建てた。
一方、ユージンには、クリストファーと同じ年の息子、アーネストがいた。
二人は、主人と使用人という立場の違いはあれ、兄弟のように育った。
「いいか、アーネスト。クリス様はお前のご主人様なんだ。決してそれを忘れるんじゃない。」
「分かってるよ。父さん。」
「それと、チャールズ様の恩も忘れるな。」
「うん。ボクも学校に通えるようになったのは、チャールズ様のおかげだもんね!」
チャールズは、河が流れ込んでくる池の水深を測り、それを掘り下げると同時に、水辺に護岸を設置することを計画し、実行していった。
おかげで、たった数年で、湿地帯の一部は、乾いた大地となった。
チャールズはそこに市場を作り、集会所を建て、街に流れ込んでくる子供たちのために学校を開いた。
「うんといっぱい勉強して、クリスの片腕にならなきゃな!」
アーネストは学校で教えられる知識以外にも、市場で出会った大人たちや、チャールズやユージンから聞かされる話に耳を傾け、世の中の仕組みを知っていった。
一方、クリストファーは、
「ボク、勉強なんか嫌いだよ。絵を描くほうが面白くって。」
「クリスの絵は、キレイだもんな。」
勉強することより、キャンバスに向かう方が好きで、芸術分野での才能には秀でているようだった。
「クリス、学校はどうだ?」
「・・・おとうさん、ボク、勉強は苦手だよ・・・。絵を描いてるほうがいいんだ。」
「ふ・・・む・・・。」
クリストファーは一人息子。
チャールズとしては、クリスに自分の事業を継いでもらいたかったのだが・・・
「そうか・・・仕方ないな。こればかりは無理強いするわけにもいくまい・・・。」
「おとうさん、ゴメンね。でも、ボク、クレメンタイン家の名に恥じないような立派な芸術家になるから。」
「そしてね、おとうさんの像を作って、街の真ん中に建てるんだ!」
「ははっ。クリス、嬉しいよ。」
「冗談なんかじゃないよ。約束する!」
「クリス・・・。」
「あなた・・・ゴメンなさい・・・。私が身体が弱いばっかりに・・・。」
「何を言うんだクララ!」
チャールズの妻クララは、身体が弱く、クリス一人を産むだけで精一杯だった。
「君は無理せず、身体を大事にしてくれればいいんだ!」
「あなた・・・。」
「私の事業など、誰かに譲ればいいさ!」
やがて少年たちは成長し、
立派な青年になった。
過去の時代をプレイするに当たって、別データでツイン・ブルックの街をぶっ壊しました(^-^)
ほとんどの家と住人を撤去して、公共施設は全部ぶっ壊して、この時代にふさわしそうな建物をDLしてきて、いくつか配置してプレイしたんですが・・・
街を壊すのって楽しい☆
でも、鉄橋とか道路とかはどうしようもなかったんで、写り込まないようにするのに、アングルに苦労しました。
ま、外のシーンはほとんどないんですけどー。
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