どうして道路を渡るの?

ようこそ、いらっしゃいませ!

こちらでは、EAのTHE SIMS 3での擬似日常をだらだらと綴っています。

*改めてごあいさつ*

長きにわたり、放置していてすみませんでした。

いつかは戻ってくる、と決めていたので、
移転や閉鎖もせず、けどいつの間にか2年半も経っていました。

やっと戻ってこれましたので、イチから出直します。

「君がいた世界」は、未完のまま終了です。
また、別館は閲覧できない状態にしています。

本当に、長い間留守にして、申し訳ありませんでした。

お気に入りリンクの整理、やっとしました。
リンク切れサイト様もいくつかあって、
2年半と言うのは長かったな・・・と改めて実感しています。

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主役ふたり、やっと揃いました。

Calico Capriccioso
第2話 新しい出会いとか再会とか

最終更新日 2015.04.03

木曜日, 7月 31, 2014

プロローグ 過去編①

この朝は一段と冷え込みが厳しかった。
空が灰色の雲に覆われた冬の始まりのある日のこと。


「今朝はパンケーキでも焼こうかねぇ。」

ここはメドウ・グレンという町。

「よっと。」

その町のはずれの一軒家。

「おや?初雪だ。」

雪が降り始めると深く深く積もって、町全体が真っ白い羽毛に覆われるように見える。
そして町全体が冬眠するかのように、静まり返る。




「ばぁちゃん、おはよー。」
「おやケイちゃん。もう起きたのかい?」

「うん。」
「朝ごはんは?」
「あとで食べる。」

「冷えると思ったら、初雪だよ。」
「雪が降る音で目が覚めた。」
「すごい聴覚だねぇ。」

「そうでもないよ。」
「どんな音?」
「すん、すん、ふもふも、すー、って感じかなぁ。」
「面白いこと言うね。」

「雪じゃ遠出はできないなー。」
「どっか行く予定だったの?」
「石、拾いに行きたかったんだー。」

雪が降る前に行っておけばよかったかな、とちょっと後悔した。

「うーん。どうしよっかなぁ。」

この子の名前は桐野ケイ。
訳あって2年前から、おばあちゃんと二人・・・とネコ1匹で暮らしている。

ケイが外出をするか悩んでいると、おばあちゃんが後を追ってきた。

「あ、そうだ。ケイちゃん。言うの忘れてたよ。」
「ん?」

「今日、親戚の子がくるんだった。」
「親戚って?」

「ばぁちゃんの妹の孫ちゃんだからー・・・ケイちゃんのまた従兄弟くらいかな?」
「なにしに?家族になるの?」
「そうじゃなくってね。冬休みの間だけ預かるんだよ。」

「ふぅーん・・・。ケイ、大丈夫かな。」
「大丈夫って?なにが?」
「うまくやってけるかな。」

「ケイちゃんよりちょっと年上の子らしいけど、
そんな心配しなくっても大丈夫だよ。」
「生活に他人が入り込むのって、接し方が難しいから。」
「難しいこと言うねー。他人じゃないよ。親戚だよ。」

「大丈夫だって。きっと仲良くなれるよ。」
「そうかな?」

「ケイちゃんと仲良く出来ないような子は、ばぁちゃんが叩き出してやるから。」
「(・・・ばぁちゃん・・・過激・・・)」

おばあちゃんはケイのことを溺愛していた。
ケイもまた、おばあちゃんのことが大好きだった。
一緒に暮らし始めたのは2年前からだったが、
それまでもたびたび会っていたし、よく一緒に遊んでいたのだ。

二人のこんな暮らしが、ずっと続くとケイは思っていたのだ。


その日の午後。

「こ・・・ここか・・・。」

「こ・・・こんにちは・・・。」
「いらっしゃい。」

一人の少年が桐野の家を訪ねてきた。

「は・・・初めまして。あの・・・一ノ瀬アールって言います。」
「アールくんね。」

「一人でここまで来たの?」
「いえ。そこまで父に送ってもらって・・・。でも雪が降り始めたから
動けなくなるかもって、引き返しました。」

この少年は、市ノ瀬アール。
変な名前だが、そのうち慣れると思う。

「あの・・・お世話になります。」
「気を遣わなくっていいからね。自分ちだと思って。」

さて。ここから物語が始まります。


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複雑な話にはしない、といいつつ、過去編から入るとはどういうことだ
・・・という突っ込みはナシで。
物語の途中で過去編をやるより、分かりやすいかと。

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